今回のOSCONで、ダントツに一番うまいプレゼンターだったのがDamian Conwayだった。

ほんと、博士号を持つPerl6の開発リーダーというより、Saturday Night Live のレギュラーなのではないかというぐらいの芸達者ぶりだ。

しかし、本書は至って真面目なPerlの作法本である。「芸がなきゃPerlじゃない」というぐらい、Perlの世界では、Larry Wallの薫陶もあってか、本にも芸が入っていることが多いが、この本の「生真面目」さはその中にあってはむしろ異様に目立つ。ラクダ本の抱腹絶倒を本書に期待しては行けない。本書はあくまで作法の本であって芸の本ではないのだ。Perlで笑うためにラクダ本を読み、Perlで泣かないために本書を読むという使い方がお薦め。

それで本書がカバーしている作法の領域だが、Perlに留まらず、実際にコードする前の心得から、エディタの設定まで多岐に及んでいる。「unlessuntil厳禁」など、いつか納得できないものもあるが(この辺参照)、本書で取り上げられた256の作法は、ほとんどが納得できるものばかり。いくつかは私も気がつかなかったものもあり、経験10年以上の黒帯級ハッカーでも得るものは少なくない。ああ、これがかの社在籍中にあったら私はずいぶん楽ができたのに。

そんなDamianの台詞から一つだけ引用。

Your source code is a love letter to your future self.

Dan the Perl Practitioner

P.S 本書に関するDamianの講義は、芸だらけです。講義では必ず芸を見せてくれます。芸人Damianを見たい人は、是非講義に出ましょう。読者からのツッコミも歓迎です。例えば私はこんな感じのツッコミをしました。Damianの切り返しの見事なこと。ちゃっかり宣伝もしてるし。

Damian:
For array names, use plural. @items, not @item
Dan:
What if I want to name the variable "fish"? (Laughs by Audience)
Damian:
@fish. I would avoid using fish at all unless you want to make your code fishy (Laughs). If you have trouble finding plurals, use Lingua::EN::Inflect.