検証すべく情報を集めてみた。

株高、債券高、年齢高-齋藤マスターのコメント
「なぜ預金は減らないのでしょう?」と書かれていますが、郵貯はピーク時から2割ぐらい減っています。確認してませんが、銀行の定期預金の残高も減っていると思います。そして銀行の窓口で売られている投資信託は増えている。いまや投信全体の50%以上が証券会社ではなく、銀行の窓口での販売です。

元のデータは日銀の資金循環CSVデータから抜粋。巻末に表も添付したので、より詳しく分析したい方は表計算にコピペするなり上記リンクから生データを手に入れるなりして欲しい。

グラフはLivedoor PICSにアップロードしてみた。まあflickrクローンである。flickrを使った事がある人なら違和感なく使えるだろう。どうせなら、blogに連携する機能をつければいいのに。

確かにグラフを見ると、現金、預金は2003年度をピークにわずかに落ちているが、まだまだはっきりとしたトレンドとなって現れたとは言いがたい。投資信託の残高は、「株式以外の証券」に含まれるが、これも回復して来てはいるもののバブルの時には及ばない。これは株券にしても同様で、情けないことにそのピークは1988年。リスクに対する姿勢という点では日本は退化してしまったと言えなくもない。最近の株高でこの辺はどう変わったのだろう。

Dan the Number Cruncher

日本の個人金融資産推移 1979-2004 (単位:億円)
現金・預金株式以外の証券株式・出資金金融派生商品保険・年金準備金預け金未収・未払金対外証券投資その他合計
1979FY1,948,234242,722452,2410432,124110,71082,0087,2372,4893,277,765
1980FY2,174,447288,165492,2080499,327112,128105,9597,2033,3493,682,786
1981FY2,416,292334,403479,9060579,077108,308115,5437,7033,2164,044,448
1982FY2,627,648421,591528,3060668,918111,449125,5956,0984,1014,493,706
1983FY2,827,925531,158716,1610767,412111,207151,1775,3454,5585,114,943
1984FY3,054,117595,207767,2900882,297112,985170,1447,7165,2235,594,979
1985FY3,294,078667,2391,004,08901,020,857112,128183,95414,6414,0316,301,017
1986FY3,545,346761,4681,397,07301,208,116114,366215,82728,8175,1077,276,120
1987FY3,818,660863,7751,837,84801,418,681119,563235,59748,6146,7278,349,465
1988FY4,100,172925,4232,165,53201,663,884124,178254,03361,1478,2649,302,633
1989FY4,479,416984,2072,032,11401,918,591121,556281,37838,90213,9969,870,160
1990FY4,818,2261,077,0391,721,85102,116,160125,205326,46838,38615,07410,238,409
1991FY5,171,5661,093,5271,256,95402,289,595125,235343,20236,55112,96810,329,598
1992FY5,404,6331,156,5431,188,16302,514,169127,713407,33427,22110,74810,836,524
1993FY5,669,5721,185,5181,232,91802,747,022137,953422,35816,01411,34911,422,704
1994FY6,007,0851,147,0871,184,76602,947,169138,400411,80115,17311,29011,862,771
1995FY6,296,3601,166,1421,439,81503,185,969140,031393,92323,3354,75312,650,328
1996FY6,583,8751,110,3451,177,09303,356,732143,650413,90143,29212,53512,841,423
1997FY6,940,141998,1971,217,4211353,480,154141,010425,26145,80415,58513,263,708
1998FY7,237,920925,2571,015,2801593,589,076141,930422,53944,88816,02613,393,075
1999FY7,447,390921,6071,522,809513,698,712142,837411,58240,42014,59214,200,000
2000FY7,514,280905,7741,301,4781603,776,240138,403386,74560,02076,37714,159,477
2001FY7,654,300790,2971,035,2762353,790,429124,771381,96674,35072,74113,924,365
2002FY7,755,143684,510782,9145723,769,795122,941368,88069,76766,36713,620,889
2003FY7,799,718692,7281,187,1564533,777,293121,986353,80968,181108,98114,110,305
2004FY7,763,389773,1991,229,0062403,826,049121,897327,21669,984111,43814,222,418

佐藤さんのために追伸:ご明察。1988年当時は出資金が半分以上を占めていました。以下、そこだけ抜き出した経年推移の表。

株式+出資金うち株式株式比率
1979FY452,241212,31046.95%
1980FY492,208242,14349.20%
1981FY479,906242,32250.49%
1982FY528,306280,80153.15%
1983FY716,161382,85053.46%
1984FY767,290425,52455.46%
1985FY1,004,089531,97552.98%
1986FY1,397,073721,15551.62%
1987FY1,837,848890,65948.46%
1988FY2,165,5321,045,51948.28%
1989FY2,032,1141,076,30552.96%
1990FY1,721,851960,83555.80%
1991FY1,256,954702,52055.89%
1992FY1,188,163715,66260.23%
1993FY1,232,918787,50463.87%
1994FY1,184,766662,83755.95%
1995FY1,439,815819,28256.90%
1996FY1,177,093699,66959.44%
1997FY1,217,421622,43251.13%
1998FY1,015,280672,60766.25%
1999FY1,522,809924,68360.72%
2000FY1,301,478732,43556.28%
2001FY1,035,276650,57362.84%
2002FY782,914515,61165.86%
2003FY1,187,156808,33768.09%
2004FY1,229,006838,55368.23%