だからこそ、移民が必要なのではないか?

時事を考える: 移民を認めるべきかII
それは経済成長でしょうか?ボクは違うと思います、日本の持つ技術と文化が失われず、アジア、そして世界の中で輝けばいいと思います、

その技術と文化を保持しているのは人である。その人がいなくなろうとしているのだ。

移民の方に3Kの仕事をさせてまで恨みを買う必要はないと思います、如何でしょうか?

「3Kの仕事をさせると恨みを買う」というのがわからない。むしろ「3Kの仕事すらまわしてくれない」方がよっぽど恨みを買うのだ。

結局のところ、技術も文化も、その背景として経済とそのさらに背景としての人口があってはじめて保持できる物だ。ギリシャ、ポルトガル、オランダ、スペイン....かつての覇権国が今どうなっているか?もはやこれらの国は、文化を現在進行形で発展させるだけの力は残っていない。

まだポルトガル語にはブラジルが、スペイン語には合州国とカナダとブラジルを除く南北アメリカがあって、「ポルトガル語文化」と「スペイン語文化」の未来は明るいが、もはや本国はその中心にはない。この関係には英語にも言えるが、イギリス自身はまだ5000万以上の人口を持つ事もあって、何とか現在進行形の文化発展を維持している。

人口1600万のオランダは住むにはなかなかよさそうだが、文化で世界をリードするとはいいがたい。オランダ人のほとんどが英語を話すが、裏を返せば自国語では生計を立てられないということだ。この傾向は他のヨーロッパの中小国にも言える。

ギリシャに至っては、人口は1000万を切ってしまっている。かつてローマ人は一生懸命ラテン語だけではなくギリシャ語を学んだものだが、そのギリシャ語は今のギリシャ語ではない。例えばアルファベットの読み方一つとっても、βは「ベータ」は今や「ヴェータ」であるが、それを学ぼうという外国人は今やどれだけいるのだろうか?

文化、特に言語を維持するには、ある程度の人口がどうしても必要なのだ。単に維持するだけでも1000万人程度はいるようだ。ましてやその言語で文化を発展させるとなると、現在では5000-6000万人程度は必要だと思われる。

私が移民を切望する根源的な理由、それは日本語を維持したいからだ。今のところ、日本語はかなり「強い」言葉である。話し手の数でも10位、経済力や出版点数で見れば2位だ。この力を抜きにして、漫画やアニメはありえない。単に経済力だけ欲しいのであれば、オランダのような行き方もあるのだ。しかし、オランダ語の作家が成り立たないのは確かだ。フランス語クラスでも作家を職業にするのはかなりきついようだ。我々は日本語で新作を読めることを当たり前だと思っているが、これは断じて「グローバルスタンダード」ではない。

もちろん人口3000万のころにも文化はあった。しかしあの頃は鎖国していたのだ。「文化需要」は自分たちで満たす他はなかった。鎖国なしで文化を維持するには、上記の人口は必要だと思われる。そしてこのまま行くと22世紀にはこの人口を切る事になるのだ。

言葉を守る方法は一つしかない。

話し手を絶やさぬことだ。

Dan the Endangered Species Called Japanese