想定どおりIntel Macにはblogosphereの反応がすぐあった。

iMac(intel)

一番多かった反応も、想定どおり「Windows動くの」?というものだった。

岩鮎Blog: Intel MacでWindowsは動くのか?
私の最も気になる点は、このintel MacでWindowsを動かす事はできるのかという事。この件についてはどのニュースサイトにも載っていないようだ。
ZARU日記 | MacBook Pro登場!
ちなみに、気になるWindowsだけどインストール可能みたいよ。未確認情報だけども。

しかし「Microsoft Windowsじゃなきゃ駄目」という状況は確実に減っている。

「Windowsインストールできる」かと言えば、別に Intel Mac を待つ必要はない。すでに Microsoft 自身が Virtual PC を Connectix ごと買っている。Office Macの一番高い奴を買えばもれなく付いてくるのだ。

かつては私もEmulatorフェチだった。余り物の PowerBook にLinux PPCを入れ、その上で Mac-on-linux を使って OS X を立ち上げ、そこでさらに classic を立ち上げたり、やはり余り物の Thinkpad に FreeBSD を入れ、そこからVMWareを使ってWindowsを立ち上げ、その上でBasilliskを立ち上げ Mac OS 8 を動かして悦に入ったり....

しかし最近では、Virtual PCやClassicすら立ち上げることは稀だ。OS Xだけで間に合ってしまう。

むしろ、昨今で大事なのはブラウザー互換性のように思える。結局大事だったのはWindowsではなくIEでありOfficeでありというわけだ。その意味ではIE for Mac OS Xのサポート停止は実は大ニュースだったのだが、SafariとFirefoxでほぼ間に合ってしまっている。オンライン銀行や株取引もSafariで事足りる場合がほとんどで、それが駄目でももはやサポートされていないIEで間に合ってしまう。

「でもNet PCとかThin Clientってこけたじゃん」という意見もあるだろう。しかしそれは「Windowsじゃなかったから」こけたのではなく、「そこで動いているBrowserがIEじゃなかったから」ではないのか?HTMLをレンダリングできればよしとされてた時代と違い、今はJavascriptや動画やFlashまでうごいてやっと「一人前」。逆にこれらが満たされればIEでなくてもOKというのはFirefoxの隆盛をみてもうかがえる。

結局我々が必要といたのは、同じWindowでもMicrosoft Windowsではなく、「世界への窓」としてのWindow、すなわちブラウザーだったのではないか?

いや、今や「ブラウザー」というのは正しくない。Peek -- 覗くだけではなく、Ajaxなどを通して Poke -- 「いじる」こともある程度できるようになったからだ。もちろんワープロや表計算など、「Office系」の「いじる箇所が多い」用途に関しては、「ブラウザー」は「いじりにくすぎる」。しかしOpenOfficeを見ればこれらも「時間の問題」という感じがする。

そうなると、もはや「パソコン」はOSの問題ではなく「趣味の問題」となるように思われる。その行き着くところは Mac か"Google PC"かという二極化なのではないだろうか。

その意味で、Intel入れてもロゴ入れない Apple の姿勢は経営戦略としては正しい。車を差別化しているのがもはやエンジンや操作性ではないように、CPUやOSももはや「パソコン」を差別化する因子ではないのだから。

Dan the Man with too Many Platforms