あさりよしとおだもの。

提督の野望 海軍広報: 2006/2/13 るくるく
あさりよしとお好きなら先が見えてしまういつものアレですが、今回は異星人やムーの古代兵器ではなく悪魔そのものなのでギャグが非常に趣味が悪くてよいw

....どうも最近そろそろ書評したいなと思う作家が先に紹介されていたりするorz。

竹本泉が「へんかわいい」だとしたら、あさりよしとおは「毒かわいい」。デビュー作から今に至るまであさりよしとおの作品には必ず毒がある(いや、一つ例外があるか。後述)。その毒のさじ加減が絶妙なのだ。

嬉しいのは、たとえそれが児童向け学習漫画であってもきちんと毒を入れてくれること。だから「まんがサイエンス」は大人が見てもきちんと楽しめて、それでいて子供に安心して見せられる。もちろん、そこに載っているサイエンスの解説は折り紙付き。私の長女を見ていると、あやめちゃんと思い出さずにはいられない。

なぜあさりよしとおが児童向けまんがにも毒を隠し味に入れることが出来たかと言えば、行間を読ませるならぬ「コマ間を読ませる」卓越した技術があるからだ。例えば暴力のシーンでも、暴力そのものを描くのではなく、凶器だけその前のコマで描くことで何が起きたかを読者に暗示させる。そのこと自体はもはやオーソドックスな作業だが、それが抜群にうまいのだ。それをあのかわいい絵でやるのだからたまらない。


さらにこれが「まんがサイエンス」のような制約がない場合、そのことを逆手にとってすらいる。ギャグシーンにグロとスプラッターを持ってくることで、漫画記法を逆転させてしまうのだ。「宇宙家族カールビンソン」のリスのター君やジョンなんかがそうである。ター君のどアップやジョンの「フェイスオープン」はそこでは「ここは笑って」というメッセージなのだ。

その毒がこれほどうまく感じられる背景には、その背景となる知識がしっかりしていることが挙げられる。毒があってもうまいものもたくさんあるが、毒があるからうまいとは限らない。その点「まんがサイエンス」に見られるように、科学をきちんと抑えていて、「非科学的」なことは全部ギャグだとわかるようになっている。科学を知っているとさらに味わいが深くなるのがあさり流。


その中でも、特にロケット工学に関しては造詣が深い。「まんがサイエンスII」では、ほぼ全巻まるまる使ってペンシルロケットからサターンVまでを追ってるし、それが嵩じて「なつのロケット」では、ついにあさりよしとお初、毒なし全力投球ロケットまんがをやってのけている。

逆に最初に紹介した「細腕三畳紀」では、「三葉虫」だけでまるまる一冊書いている。こちらはまるで「なつのロケット」に入れ忘れた毒を使いまくりましたとばかりの、あさり中毒者には堪えられない一冊である。「ただいま寄生中」もこの部類だろうか。


まだあさりよしとおを知らない方は是非一度お試しを。「中毒」まちがいなし。げしょ。

Dan the Asarist

追伸:

「404 Blog Not Found」さんについて
超事実発覚。なんと!この人、僕のお父さんじゃありませんか!!

これってもしかして「宇宙家族カールビンソン」の、がつくのかしらん。以前似たようなことを以外な人に言われたので。スパイは元帥に勝つ。