も、ありえるのだろうか?

Tech Mom from Silicon Valley - 再び、Web2.0とインフラの制約に思いを馳せる
テック系ポッドキャストでシリコンバレーのWeb2.0系の連中の話を聞いていて、ふと思う。いろいろ面白いことを考えてやっているが、その定義からしていずれもウェブ上にインテリジェンスやデータベースを置く形態なので、何をどうやってもサーバーや通信帯域にコストがかかる。

Web 2.0を支えて来たのは、明らかに安い家賃(ホスティング)と道路料金(ネット)だが、確かにこの二つの料金が上がれば、航空業界で起きたような悲劇がWebにおいても繰り返されそうな気がする。

しかし、だから「Web 2.0は儲からない」という人たちは、インフラもまた国際競争に晒されているというごく当たり前の事実を忘れている。アメリカが駄目なら、日本だってあるのである。

YAPC::Asiaのレポートでも触れたが、昨今の「Netショバ事情」に関しては、日本の状況のよさが目立つ、というよりも、アメリカの状況の悪さが目立つ。これを指摘しているのはTech Geekたちだけではない。

CNET Japan Blog - Lessig Blog (JP):ロスト・イン・レギュレーション (Original)
そして??ようやく理解した。いまやわれわれこそ、まるで1990年代の南米諸国のように、政府がルールを明確にしてくれるのを待っている。投資には不確実すぎ、法的責任もあまりに不明瞭だ。だからわれわれは待ち、(著作権のような)IP訴訟が(金の卵としての)IPを窒息させない日本のような国の後塵を拝している。

そう。状況の逆転は、家賃と道路料金だけではない。あまり好きな言葉ではないが、「空気」の質そのものが逆転現象を起こしているようにも見えるのだ。

そして、ネットにそれが繋がっているのであれば、サーバーがどこにあるかなぞ利用者は全く気にしない。2chがアメリカにあろうと、My Life Between Silicon Valley and Japanが日本にあろうとも。そうそう。Tech Momのページもはてながホストしているので日本にある。結構な人気ページだし、アメリカにあったら従量課金の対象になっていたかも知れない。

ともなれば、企業は一番「空気がいい」国に引っ越すことを真剣に見当し始めるかも知れない。Googleにとってのよい空気は、よい人材、安い回線、そして安い電気料金だが、これらの諸条件を他でも確保できるとなったら、嬉々として引っ越すのではないか。しかも利用者に引っ越しをほとんど感じさせない形で。少なくとも、これらの諸条件が、アメリカにおいてはいづれの面でも悪化しているというのは事実だ。

もっとも、その地が日本であるとは限らない。日本でも、まるではしかのようにインフラただ乗り論が出てくるが、皮肉にもNTTが政府というインフラにただ乗りしていたという負い目もあってか、今のところ孫さんとかがはしかをおさえてくれてはいる。そうそう。加入権ってまだうちのバランスシートにも乗ってるんですけど、NTTさん。

それはさておき、日本がアメリカ化しないという保証は何もない。繰り返すが彼らが忠誠を尽くす対象は国ではなくてネットだ。サービス提供国それぞれの国に迎合しているのは、それこそ面従腹背の類いだと心得ておいた方がいい。それで、アメリカもだめ、日本もだめ、ヨーロッパも駄目、韓国もBRICsも駄目だとなって結局....

寧辺に引っ越しますた。原子炉の隣なので電力の心配もなし\(^o^)/
回線は、ノ・ムヒョン政権が引いてくれます\(^o^)/

なんてことになったりして。

Dan the Rolling Stone