こちらも締め切りに追われているので、hyuki先生の指導に従って立方体を切ってみた。

[結] 2006年7月 - 結城浩の日記
連載記事の原稿を書いている。 今日はもう疲れたので、数学パズルをしましょう。
  1. 断面が正六角形になる切り方は何通りあるでしょうか。
  2. その切り方をすべて使って立方体を切り刻んだとき、全部で何個の「かけら」に分解されることになるでしょうか。
  3. どのような形の「かけら」が何個できるか、内訳を簡単に説明してください。
  4. 「かけら」の体積を計算して、その総和が立方体の体積(つまり1)に一致することを示してください。

答えを見たい人のみ、「続きを読む」でください。

A1.

まず、正六角形のできる方向を考えてみる。どういう風に切ると正六角形になるかは、hyukiさんが過去に示しているのでそれを見てもらうとして、この正六角形が、正方形のある頂点とそこから最も遠い頂点を結んだ線に対して直交していることがわかる。この頂点と頂点を結んだ線を「軸」と呼ぶと、

  • 立方体の切片は合同
  • 軸の数は4つ

であることがわかる。切片が合同なことから、軸の反対から見て切った場合は正面から見て切った場合と同じであることがわかるので、合計4通りであることがわかる。

A2.

これが一番の難問か。

六角形に切断してみるときの、立方体の一面に注目して見ると、六角形の一辺は、必ず立方体の辺の中心と、その隣の辺の中心を通っていることがわかる。また、六角形は正方形の中心を必ず切断していることもわかる。これを立方体の一面から見て、90度回転させながら4回繰り返すと、ちょうど一面の頂点を全て切り落とすような形になることがわかる。全体を見ると左のとおり。

これを見てわかるとおり、「かけら」はそれぞれ立方体の6つの面と8つの頂点に対応していることがわかる。よって14個。

A3.

図で青で示した、立方体の面に対応する「かけら」は、一辺が√2/2、高さが1/2のピラミッド(四角錐)である。ちなみにこのピラミッドの斜辺の長さも√2/2になる。そして図で緑に示した、立方体の頂点に対応する「かけら」は、一辺√2/2の正三角形3枚と、底辺1/2、斜辺√2/2の直角二等辺三角形3枚からなる六面体である。

A4.

なぜかこれだけ自明である。破片を全部寄せ集めれば、その大きさは元通りである。計算するまでもないと思う。

あえて計算すると、

ピラミッドの体積 =  (底面x高さx1/3) = 1/2 x 1/2 x 1/3 = 1/12
六面体の体積     = 正三角形の面積 x 軸長 x 1/3
  正三角形の面積 = (一辺1の正三角形) x (√2/2)^2 = √3/4 * 1/2 = √3/8
  軸長           = 立方体対角線/2 = √3/2
∴六面体の体積   = √3/2 * √3/8 * 1/3 = 1/16

  ピラミッドの体積 x 6 = 1/12 * 6 = 1/2
+)六面体の体積     x 8 = 1/16 * 8 = 1/2
---------------------------------------
  合計                              1

この問題、立方八面体(Cuboctahedron)を思い浮かべるといいと思う。立方八面体、ちょうど立方体の頂点を全部切り落とした形をしているが、これの「赤道」が正六角形になっている。そうすると切断面は必ず中心を通ることがより自明となるので、立方八面体の正方形が、ピラミッドの底面であることがわかり、後は残った4面体を、立法八面体を作るときに「切り落とした」4面体と「張り合わせれば」いい。

一応全部頭の中でやったのだけど、これでOKでしょうか、hyuki先生?

自明な4番を除けば、コマネチ大学で使って欲しいほどのの良問だと思う。しかしよりによってこちらも締め切りに追われている時に....ちくしょーいい気分転換でした。

Dan the Cube Cutter

追記:別解はこちら。

僕の後悔日誌。 - パズルに挑戦
結城浩さんの日記に書いてあったパズルにチャレンジしてみる。