私自身は、年率二割で金を借りたら負けだと思っている。
週刊!木村剛 powered by ココログ: [ゴーログ]20%以上の金利で借金する権利がなくなる?ちなみに、最後のポイントは、まったくおっしゃるとおり。年間20%以上の収益率(厳密には、「利益+支払金利」を有利子負債で割った数値)があるビジネスでなかったら、中小企業なんて、資本蓄積がないんですから、心配しなくてもとっくの昔に潰れています。きっと霞ヶ関や大企業に勤めている方々には、過少資本の苦しみや資金繰りの苦労が分からないんでしょうね。
とはいえ、確かに競争原理で決まるべき金利に法律で天井を設けるのは腑に落ちないとも思う。
ちなみにタイトルの「ニジュウイチ」は、年利二割だと20日で一分(1.2^(20/360))になることを指している
例えば、我々はcostcoで買えば一本20円程度のソフトドリンクが、自動販売機やコンビニなら120円、ホテルのミニバーなら300円といった状況を受け入れている。モノの値段に価格統制がないのに、カネの値段に価格統制があるというのは、金貸しばかりいじめられるという印象がなくはない。
しかし、同じモノの値段で20倍の差がつくという状況を我々が受け入れているのは、他に選択肢がいくらでも提示されているからということは大きい。ちょっと喉が渇いたから幕張や町田までひとっぱしりという人はいないだろう。せいぜいコンビニか自販機。そこまで出るのもおっくうだったり、ホテルの雰囲気を味わいたい人にはミニバーがある。だから、こういったコストの差というのは、商品以外の機会コストだと考えられる。
翻って金融はどうか。住宅ローンとサラ金の間は充実しているのだろうか?サラ金は本当に市場原理で適切な金利を提示してきたのだろうか?たとえばサラ金の借り換えを提示している金融機関がどれくらいあるのだろうか?私が知っているのは東京スター銀行のおまとめローンぐらいしかない。
むしろ、客の知識不足や立場の弱さに徹底的につけ込んで来たのが今の消費者金融なのではないか?例えば一回目にきちんと完済したら、二回目以降は金利が下がるなどのサービスを消費者金融はやってきたのだろうか?リスクとリターンに対して幅広い選択肢を提示してきたのだろうか?
キムタケさんには悪いが、今回の法改正にはそうした業界の怠慢が原因なのではないか?
池田信夫 blog:グレーゾーン金利しかし、ちょっと冷静に考えてほしい。現在の上限(29.2%)を20%以下に引き下げることが何をもたらすかは、経済学的には明らかである。金利は貨幣のレンタル価格だから、それが人為的に抑えられると、資金の供給(貸出)が減少して超過需要が発生する。この超過需要が満たされなければ破産が起こるか、闇金融に流れることが予想される。事実、2000年に出資法の上限金利が40%から引き下げられたあと、個人破産と闇金融事件が増えた。
では上限金利が4割だった時代の返済率はどうなっていたのだろうか?全員が唯々諾々と返済していたわけでないことは明らかだ。個人破産なしでこういった人々はどうやって「ばっくれ」ていたのだろうか?何もかも捨てて「蒸発」していたのではないか?
上限金利を捨てるというのであれば、潜在的債務者、すなわち国民全員に借り方教育をしなければならないのではないだろうか?市場原理というのは、市場参加者全員がルールを知っているということが大前提だ。金融は果たしてそうなっているのだろうか?
ある意味、上限金利を定めるということは、市場のルールを知った上で金を借りる人々を愚弄しているというのは事実である。しかし市場のルールを知っている人々は、年率二割も払うだろうか?現状のグレーゾーンの上限の年率三割というのは、客の無知が大前提だったのではないか?
Dan the Sheet Balancer
トイチの場合は10日で1割で20日で1分のニジュウイチと異なる比較でないでしょうか?
● トイチ(といち) - 金融・信販・銀行用語の基礎知識
http://www.goyuusi.com/d_oyakudati/term/to01.htm