google

確かにGoogleの持つ膨大な情報と、それを一瞬にして検索することを可能にした能力を目の当たりにすると、これにうなずきたくもなってくるが、さすがにこれはほめ殺しというものである。

雑種路線でいこう - 「真実の預言者」は誰が何を隠したいか既に知っている
Googleは彼らが自覚しているか別として,既に権力者からGoogle八分依頼を受け付けることで逆に世界各国の政権を転覆し得るスキャンダルデータベースを握り,各国政府からGoogle Earthの削除依頼を受け付けることで世界の軍事拠点データベースを握ることのできる立場にある.

思い出してみてほしい。検索にしてもmapsにしても、Googleからアクセスできるのはすでに公開されている情報だけであることを。mixiの中身さえ検索できないのだ。Googleで検索できる世界は広いが、それでも世界のほんの一部に過ぎないのだ。

早い話、Googleに見えているのは、Status: 200なページだけということだ。Googleに知られたくなかったら、robots.txtを一つ置くだけでいい。それでは「ここに秘密があります」ということを世界に教えてしまうというのであれば、別の手段を講じればいいだけの話だ。Googleといえどもない袖は触れず、アクセスできないページは検索できないのである。

むしろこの手の懸念は、GMailや、先ほど公開されたばかりのGoogle Docs & Spreadsheetsに対してなされるべきであろう。これらの情報に関しては、あなた以外に知っているのはGoogleだけなのだから。これまた対抗手段がいくらでもすでにあるのは同様。

情報の隠蔽ということに関しては、むしろGoogleによる「公開世界」に市民を「溺れさせる」ことによってむしろやり易くなったのではないだろうか。しかも情報を隠したいものたちはこの点に関してもGoogleに一文も払う必要はない。皆Googleで検索するのに忙しくて、秘密にかまってられないというわけだ。真実から目を逸らすために、Pagerankの高いサイトを利用するのだって、今までのようにマスメディアをやんわりと制御するよりずっと楽そうだ。

少なくとももし私がCIAやNSAの「中の人」だったら、Googleを「真実の預言者」などとは見ない。Googleというより、"WEBINT"がSIGINTの一分野としてますます重要になるのは確かだろうけど、それを実像以上に畏れるのは、「スパイ衛星があればHUMINTはいらない」というのと同じぐらい間抜けな話である。

このあたりの議論は、「Web 2.0 ツールのつかいかた」でも少し梅田さんとした。興味のある方は是非。

Dan the Netsurfer