それは不確定性原理により不可能ry)というのは別entryに譲ることにして、ここではそれを正面から描いた漫画があることをまず紹介しておきたい。

分裂勘違い君劇場グループ - 劇場管理人のコメント - 西暦20060年、全宇宙の全原子状態を録画する装置が完成した。
宇宙レコーダーは、この「並列宇宙産業」が勃興しはじめた、比較的初期に登場した製品である。

私が本作品のファンであることは何度か公言したことがあるので、とっくに書評したと思ったのだけどまだだったので。

本作品「マップス」には、銀河伝承族という知的生命体が登場する。大きさは惑星一個分。そのほとんどが脳で、その念動力だけで惑星一個を軽々破壊してしまうというとんでもない生き物なのだが、なんとその遺伝子が抽出されていて、この遺伝子を注入するだけで、任意の知的生命体が銀河伝承族に化けてしまうというとんでもない設定になっている。しかしその銀河伝承族ですら「宇宙レコーダー」の素子に過ぎない....

こういうスケールの話は、文字としてのSci-Fiでは珍しくないのだけど、それを絵にしたのはすごいとしかいいようがない。伝承族対銀河のその他知的生命体という主題も面白いのだけど、その他にも細かい仕掛けが多くあって面白い。「秘密結社銀河パトロール」とか。

これだけの作品なので当然星雲賞を受賞してるかと思ったけど、もらってないのね。だめじゃん、星雲賞。生贄砲の弾(たま)にしちゃったほうがいいかも。でもクロノアイズは受賞しているのか。

とにかく地球規模の「ちまちました」話に飽きた人は、是非。

Dan the Fan Thereof