最近は岡部敬史氏からは新刊が出ると必ず献本いただいている。ありがとうございます。

とはいうものの、岡部氏の諸作品は、皮肉にもWebでは最も紹介しづらいものばかりである。

それはなぜかというと、対象読者が「まだブログを知らない」人であり、そして「まだWeb2.0を体験していない」人だからだ。早い話、本blogでそれらを紹介するということは、catch-22なのだ。書評にアクセスするには本blogにたどりつかねばならず、そして本blogを知っている人はもはやそれらを必要としないことを意味してしまうからだ。

本書「このWeb2.0がすごい!」は、その中の最も典型的な例だ。Livedoor Readerでフィードをチェックし、はてなブックマークを駆使して自らもblogを主催する「全国71万人のアルファブロガー」(苦笑)には、率直に言って不要な一冊であろう。目次を見ただけで、もう読んだも同然と思ってしまうのではないだろうか。

目次
  • 第一章 このブログがすごい!2007
  • 第二章 このエントリーがすごい!
  • 第三章 このYouTubeがすごい!
  • 第四章 このITニュースがすごい!
  • 第五章 このエンタメ記事がすごい!
  • コラム mixiの「すごい!コミュニティ」を考えてみる

しかし、こうした視点の本には必ず一定の需要があり、それゆえこういった企画は一旦定番化すれば何年も続くことも多い。今年最終版が出た徳大寺有恒の「間違いだらけのクルマ選び」のように。岡部氏のこの企画はすでに3年目。blogがブームから社会になくてはならない場所になりつつある昨今、徳大寺氏と同じようなポジションを岡部氏が確保する可能性は低くない。

ただ、やはり企画が企画だけに、「アルファブロガー」のように、サイトが主で本が従という作りが「正攻法」だとは思う。2.0かどうかはとにかく今どきWebそのものが初めてという人は、本を一度も読んだ事がない人と同じ位ありえないのだから。

ちなみに本blogは本書では「このブログがすごい!2007」には入っていない。

p.56
佐々木: だからと言って、そのブログがすごくないわけじゃないってことですね。ある意味"すごすぎるから選んでない"ブログもある、と。
岡部: その筆頭が、06年度で言えば『きっこのブログ』ですかね。あと竹熊健太郎さんの『たけくまメモ』とか小飼弾さんの『404 Blog Not Found』とかといった、ブログ読みの間では定番中の定番であるブログも選んでいません。

とのこと。

にも関わらず私が本書を紹介しているのは、「アルファブロガー」(71万人の方)だけが blogosphere の住民ではないから。だから本書を読んでつまらないと思った人は、ぜひ他の人にあげてほしい。1200円という値段は微妙なところだが、やり方としては、パソコンのセットアップを手伝ってあげて、ついでに本書をつけるというのがいいだろう。当然その後飯ぐらいはおごってもらえるはずなので、元はしっかり取れるはずだ。

あ、一つ例外が。岡田有花ファンは、たとえ「アルファブロガー」でも本書を手元においといた方がいい。Webでは顔出しNGの彼女の素顔におめにかかれますヨ。

Dan the Alpha Blogger, Whatever That Means