その心は、実は財政が悪化している。

木走日記 - 予言しましょう。石原慎太郎は必ず再選されます〜そこには民主党候補が誰であろうとどんなに石原の金遣いが荒かろうとマスメディアが指摘しない本質的理由がある
 東京都が財政的に如何に一人勝ちしているか、ここに具体的に数値で示しておきましょう。

以下を見ると、一人勝ちという言葉が寒いほど都の財政は厳しくなったことがわかる。少々古いデータで恐縮だが、平成に入ってからの都の財政推移は以下のとおりだ。

都の財政推移 1988-2003

tokyo-debt-heisei 統計からみた東京 - http://www.toukei.metro.tokyo.jp/tmita/2006/tm06raD001.xlsより
西暦平成財政力指数地方債現在高割合
198811.52738.6
198921.62235.7
199031.64035.6
199241.56544.3
199351.41258.6
199461.24773.1
199571.12783.0
199681.06991.1
199791.073102.7
1998101.095108.6
1999111.085118.1
2000121.046119.4
2001131.023122.4
2002141.034126.3
2003151.044124.6

赤網のところが石原都政になってからのものだが、財政力指数は横ばい、そして地方債現在高割合は悪化である。もっともこの点に関しては国はもっとひどいのだが、威張れるほど健全な財政じゃないのだ。

石原都政では財政はなぜかあまり話題にならないのだが、それでも「銀行税」の導入失敗は忘れるべきではないだろう。

事業税 - Wikipedia
が2000年4月に・大阪府が2000年6月に制定した、資金量5兆円以上の銀行業を営む法人に対する業務粗利益を課税標準とし3%の税率で課税するとする特例条例は、上記特例に基づくものである(報道等で俗に銀行税と呼ばれることがあるが、新たに法定外の税目を設けるものではないため、適当ではない)。
還付時に多額(123億円)の還付加算金が発生し、都財政に損失を与えた。しかし一方で、事業の状況を限らない外形標準課税の導入(後述)に関する政府・国会内の議論を活発にし、また地方の財政問題に関する問題意識を高めたとの指摘もある。

123億円である。これと比較すれば、公金濫用は実に卑近な話題だ。慎太郎君は格好つけてみたものの結局勝てない喧嘩をして、そのことに口をつぐんでいるわけである。

それでも、現時点においては木走さんの

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 予言しましょう。石原慎太郎は必ず再選されます。

に同意をせざるを得ない。しかしその理由は東京都が黒字だからではなく、対立候補がいないからだ。都民に限らず、有権者の多くは野党のネガティブキャンペーンに辟易している。「石原ダメ」はおなかいっぱいなのだ。「石原よりイイ」でないと勝てない。そして悲しいかな、そういう人材を擁立しようという動きは全然見られない。筑紫哲也?。冗談はよせというものでしょう。

Dan the Taxpayer