
折角年一回のハレの日にこういうEntryを上げるのはヤボのきわみなのだけど、Wikipediaではじめて編集ではなく新規作成した記事で、編集合戦なるものを体験したので、忘れないうちに。
きっかけは、イモプレス うおっち。もうこの日には書かせないサイトだ。そこについにWikipediaが登場した。
イソプレスウォッチ、Wikipediaに自ら“窓の社”記事を追加 - 窓の社(株)イソプレスウォッチは1日、Web百科事典“Wikipedia”に“窓の社”記事を投稿した。同社は記事を投稿した経緯について『Wikipediaは今や調べ物に欠かすことができない、とても有用な百科事典である。“窓の杜”の記事があるのに“窓の社”の記事が存在しないのは我々の野望達成に大きな弊害』とのこと。窓の社の野望については下記URLを参照してほしい。
で、実際に「窓の社」の項目がWikipediaにあるかどうか見ると、想定の範囲でなかった。念のために「窓の杜(まどのもり)」を見ると、こちらはきちんと存在し、「窓の社」がスタブになっている。これなら本当に加えてもいいなと考えて、記事を上げてみたら...結果はこちら。
記事を追加した時にはガイドラインも改めて確認したし、当然ログインして身元も明らかもしていた。にも関わらずこれである。
見ていただければ分かるが、私が編集したものは、サイトの宣伝にはなっていてもインプレス社の宣伝にはなっていない。私自身身元をきちんと明かしている。にも関わらずこの対応というのは私には理解できない。インプレスの方に記事を統合せよというのなら話はわかるし、記事の品質が低いというのであれば存分に直してもらって構わないし、実際私自身満足しているわけではない。それこそがWikipediaのいいところなのだから。
しかし、即削除というのは話は別なのではないか。
実際、英語版のWikipediaには、The Naked GunやEat Itといった、有料で商用のパロディにすら項目がきちんと存在する。私はWikipedianとしては初心者だけど、少なくともその理念に関してはJimmy Walesその人から直に聞いたし、それに照らし合わせても私が加えた記事がいきなり削除に値するとはとうてい思えない。
そのWalesのICPFのプレゼンテーションで、一番印象に残っているのが、Wikipediaをレストランに例えた下りだ。
レストランでは、料理を食べてもらうために当然ナイフを用意する。ナイフは危険。よって客には檻の中で食事をしてもらうようにしよう....という立場をWikipediaは取らない。確かに用意されたナイフでいきなり人を刺す客も中にはいるかも知れない。だからと言ってレストランでは客を檻に閉じ込めたりしない。Wikipediaも同様である。そんな内容だ。
どうも日本のウィキペディアの客は、他の客の食い方にケチをつけずにいられない人が多いようだ。ウィキペディアとは、いつから客に具にも鉄板にも触らせないお好み焼き屋になったのだろう。しかもお好み焼きを焼いているのは、店員ではなく常連とはいえ客なのだ。もし手を出すとしたら、「こうすればもっとおいしく食べられますよ」という態度であるべきで、「貴様の焼き方は間違ってる!」というものではないはずだ。
そういうお好み焼き屋がいいという方はいるだろう。そういう方はぜひ自分でお好み焼き屋をやっていただきたい。誰のものでもないお好み焼き屋で、あたかも自分がそこのヌシであるように振る舞うのではなく。
Dan the New and Neglected Wikipedian
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