初掲載2007.05.07;連休明けまで更新

実家から返ってきたら郵便受けで待っていたのが本書。献本感謝。

この一年に呼んだハウツー本の中で、最も多くの人に役立ちそうだと私が感じた一冊。

本書「デジタル・ワークスタイル」は、「アルファブロガー選帝侯」(笑)である徳力基彦の単著。その内容は、No NonsenseなWeb2.0仕事術入門。

目次
Introducton
イントロダクション:仕事に対する価値観を逆転させよう
Chapter 1
基本編:作業時間を半減させるためのルール
Chapter 2
メール術編:メールにかける時間を最小限にする
Chapter 3
時間管理術編:デジタルツールで3倍の仕事をこなす
Chapter 4
情報収集力編:10倍の情報を操る三種の神器
Chapter 5
情報分析力編:収集した情報のウラをとる
Chapter 6
情報発信力編:仕事がデキる人になるブログ活用術
404 Blog Not Found:書評 - ソーシャル・ウェブ入門[BETA]
本書「ソーシャル・ウェブ入門」は、「面白い」という点でも「使える」という点でも、これまで書かれたWeb2.0本の中の最高峰である。

と、「ソーシャル・ウェブ入門」の書評で書いたが、「面白い」はとにかく「使える」という点に限って言えば、本書はそれを凌駕しているかも知れない。メールの裁き方からblogの書き続け方まで、実に無駄がない。日頃「ですます調」の著者が「だ調」で書きとおしているのも新鮮だ。英語で贅肉がない様をLean & Meanというが、本書は実にLeanかつMeanだ。

本書に書いてあることをきちんと実行すれば、あなたも確実にアルファブロガーになれるだろう -- ただし71万人の方の。著者に「選帝」してもらうのは、本書のレベルではとても足りない。私は冒頭で「最も多くの人に役立ちそうだと私が感じた」と、まるで「ケインズの美人投票」のような言い方をした理由がそこにある。この本は、例えばmailの章一つとっても今の私には役に立たない。そして、著者はそのことをきちんと把握している。

「デジタル・ワークスタイル」という本を書きました。 : tokuriki.com
皆さんの周りに、インターネットをあまり使いこなせてなくて困ってるような、5年前の私のような人がいたら、是非この本を紹介してみていただければ幸いです。

「選帝」されるほどのアルファブロガーは、守離破の破まで達していなければならない。そして本書は現時点における「守」なのだ。本書に書いてあることを全て実施できて、やっと山下清のいうところの一兵卒。しかし、現在の一兵卒の能力はとんでもない。下手すると戦車や戦闘機だってヤバい。本書が提供する「基本的な仕事術」は、そんな仕事術だ。

それにしても「クチコミの技術」と出版順序が逆になってしまったことが悔やまれる。使う順番としては、本書が先。本書に書いてあることが身に付いていないうちに「クチコミの技術」を身につけようとすると、怪我をする。「守」というのはその意味でもよく馴染む比喩。なぜなら、本書が一番力を入れているのは、Web2.0の世界における「受け身」だからだ。しかし、Web2.0の世界においては、「受け身」というのはパッシヴな行為ではない。むしろ「攻性防壁」と呼ぶにふさわしいものなのだ。それが最も端的に表れたのが、以下の一言。

p.222
情報発信というのは、自分の情報を失う作業ではないのだ。

まだ「はじめて」ない人には格好の入門書であり、そしてすでにはじめた人にとっても格好の「検証」本だ。

p.28
動きの鈍い会社に不満を言っている暇があったら、あなた自身がまず小さく行動することから始めてみよう

動きの鈍い世の中に不満を言っている暇がある人は、本書を手にまず小さく行動してみてはいかがだろうか。世の中はとにかく自分は確実に変わるはず。

Dan the Alpha Blogger