夏休みから帰宅して、宅配ボックスで待っていたのがこちら。
どうやら大橋さんは本気で継続力をモノにしたようだ。
本書「そろそろ本気で継続力をモノにする!」は、「 スピード ハックス」および「チーム ハックス」で名高い、シゴタノの大橋悦夫による、三日坊主の処方箋。しかし今回は佐々木正悟との共著ではなく単著である。「本気で継続力をモノにした」というのは、「blogを毎営業日に更新し、そしてその成果を本に著す」という継続力を指している。前半分はとにかく、後半分は私にとって継続力が足りない部分であり、大いに参考にすべきだろう。
目次本書が秀逸なのは、継続の種類を「続ける系」、「ためる系」、そして「マスター系」に分けている点。続ける系は、「続けることそのものに意味がある」ことで、たとえば備忘録。「ためる系」は、「続けることによって成果をためていく」ことで、たとえばblog。そして「マスター系」は、「続けたことによって、成果を極める」ことで、たとえば本を著すなど。難易度もこの順に高いが、達成感もこの順に高い。
どの世界でも、大成した人は、なんらかの形で継続力をモノにしているのは確かだろう。天才とは継続力なしで成果を得た人ではなく、端から見てあまりに継続力の発露が自然で、力を込めているのがわからない人々のことなのだろう。
しかし継続力を持っているのは、何も天才ばかりではない。著者も指摘しているように、日本では一定以上の年齢であれば誰もが(継続力とは無縁に見える我が長女でさえ!)九九を諳んじているが、これは継続力以外の何者でもない。そもそも私がこうして日本語で文章を書き、それを毎日一万人単位の人が読むことができるのも、お互いの継続力あってのことなのだ。
だから、継続力を身につける、というより、実はすでに誰もが多かれ少なかれ持っている継続力を目覚めさせるのが本書の役割だと言える。本書は、それにかなり成功しているとはっきり言える。なにしろ本書がこうして出版されていることそのものが、著者の継続力の賜物なのだから。
その意味で、「弾に一冊献本する」も継続して下さっているのがありがたい。おかげで私も継続力を発揮して書評を書くことができる。そう。継続力は一人で培うより互いに培った方が維持しやすいしのびやすい。裏をかえせば一人でも継続できるのが天才とも言い直せるだろう。
あえて悪く言えば、著者は明らかに読者を「継続力の糧」と見なしている。ダシにしているといえばダシにしているのだが、こういうダシにされるのは読者としても歓迎なのではないだろうか。大風呂敷を拡げれば、互いに上手にダシにしあうのが継続力のある社会、ということになるだろう。
継続力を必要としている全ての人にとって、得るものがある一冊。
Dan the Persistent Blogger

「勝手にあたりに来るマン」と呼ばれないようにまあまともなコメントを残したいもの。自分が何に継続する力があるかおさらいでもしておきます。