大和書房より献本御礼。
初出2007.11.18;週明けまで更新
「ウェブ時代をゆく」で胸焼けした人には、最高の胃薬だ。
本書「汗をかかずにトップを奪え!」は、副題に「『ドラゴン桜』流ビジネス突破塾」とあるとおり、ドラゴン桜の著者がビジネスを説いたもの。
目次- STEP1 格差の本質を見抜け!!
- ダマされている自分に気づけ!!
- バカな若者が搾取される格差社会
- 転職か独立か、それとも「第三の道」か
- STEP2 仕事とは「大いなるヒマつぶし」だ!!
- 仕事の正体を見極めろ!
- リセット願望を捨てろ!
- STEP3 人脈を築いて「そのとき」に備えろ!
- 会社の看板をしゃぶりつくせ!
- 「タテ・ヨコ・ナナメ」の人間関係を築け!
- 自分を「発信」することを考えろ!
- 「聞く技術」でトップの心を掴め!
- STEP4 仕事は五分で片づけろ!!
- ONとOFFを切り替えるな!
- 桜木流ハイブリッド仕事術を学べ!
- 会議よりも「円陣」を組め!
- スケジュールは立てるな!
- STEP5 指名される社員になれ!!
- 「指名」こそが最高の評価だ!
- これが指名される技術だ!
- 「使われる側」から「選ぶ側」に回れ!
- エピローグ 仕事力とは、生きる力だ!
なにしろ口調が単刀直入なので、読み始めはムッとするかも知れない。まさにドラゴン桜メソッドだ。オビからして、こんなである。
オビ
- 「好き」を仕事にするな!
- 資格バカになるな!
- 長期計画なんて時間と労力のムダだ!
- 会社の「地盤、看板、カバン」を使いこなせ
- 「タテ・ヨコ・ナナメ」の人間関係を築け
- 仕事は「HIGHとLOW」で考えろ!!
- 手帳は「休み」からつけていけ
- 健全な「先送りを考えろ
- 仕事の王道を制してルールをつくる側に回れ!
そのスタイルは、まさに梅田望夫の正反対にある。特に「『好き』を仕事にするな!」なんて最たるものだろう。
しかし、よく読むと、書いてあることはまさに同じだったりするのだ。「慶応メソッド」と「東大メソッド」の違いとでもいうべきなのだろうか。どちらがかっこいいかというと前者なのだが、どちらが使えるかといえば、もう圧倒的に後者。
両者が同じことを、どういう風に言い回しているかに気をつけながら読むと、一段と楽しめる。読む順番としては、本書が先、「ウェブ時代をゆく」が後の方がわかりやすいが、どちらが楽しく読めるかといったら、むしろ逆の方がいい。はからずも出版順序もそうなっている。
引用してネタバレするにはあまりに薄い本なのでそれはやめておくが、本書のブログに関する一言はブロガー必見だろう。ただし、以下の部分に関してだけは、本書に限らず「ドラゴン桜」にも共通した、著者の一大主張なので、ここでも繰り返してあげるのがむしろ礼儀だと考えるので、それで本entryをしめることにする。
P. 196使われるのがイヤなら、使う側に回る。
ダマされるのがイヤなら、ダマす側に回る。
社会のルールに文句をつける前に、ルールをつくる側に回る。
基本的には、それだけの話だ。
Dan the Coder
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