ディスカヴァー・トゥエンティワンの広報大竹様より2桁の大量献本。ありがとうございます。

その中の一冊が、こちら。

これは、イイ!同社の売りは勝間和代だけじゃない!

本書「アタマが良くなる合格ノート術」は、まるまる一冊ノートの取り方を紹介した本。

目次
  • まえがき
  • ノート術の体系
  • 成績が伸びる人のノート、伸びない人のノート
  • 授業の受け方にはコツがあった!
  • インプット(知識説明)型授業のノートの作り方
  • アウトプット(問題演習)型授業のノートの作り方
  • ノートを活用して、効果的な勉強計画を立てよう
  • ノート活用術 理解・記憶術
  • あとがき
  • 【巻末付録1】間違いノートのダイジェスト版ダウンロードページ
  • 【巻末付録2】コーネル大学式ノートのテンプレート
  • 【巻末付録3】アウトプット型授業用ノートのテンプレート

告白する。私はノートを取る、もう少し正確に言うと、ノートを手書きするのが大の苦手だ。自分で言うのもなんだが、記憶力が良すぎたのだ。特に10代の頃はそうで、「書き取り」のたぐいはしたが、それは「手で見る」ためであって、書いたものを後で見直したり添削したりということをほとんどしなかった。

それでも、10代の記憶力は20代でもすでに衰える。そのころにノートを取る習慣を身につければよかったものの、しかしその頃にはノートパソコンがすでに登場していた。ものを書き残す習慣はそれで付いたものの、ノートブックとペンは見事にバイパスしてしまっている。今でも宅急便の伝票より長いものを手書きするのには耐えられない。

とはいうものの、私も家庭教師をしたり、塾の講師をしたり、TAをしたり、そして今でも学習会に呼ばれたりといった具合に、人様のノートブックを添削する機会はかなりあった。その時に、塾長が私に教えてくれた3つのコツ、体で覚えている。

  1. 字は大きく、他人にも読めるように
  2. 余白は大きくとる。罫線があるノートブックなら少なくとも一行おきに書くようにする
  3. 訂正は消しゴムで消さず、訂正線で消す

とくに1.に関しては、私が悪筆だったこともあって、アルファベットは書き取りをさせられた(教える教科が主に英語と数学だったのでこれで足りた)。生徒達にも、この三原則は徹底させた。

その時わかったのは、ノートの取り方一つにしても、自然と覚えるものではないということ。よほどの才能がないかぎり、教わらなければ出来ないものなのだ。

本書は、それを術まで高めたものである。上記の三原則も、当然入っているが、本書のそれは術と呼ぶに相応しいさらに洗練されたものだ。ただし、洗練されすぎているきらいもある。特にノートのサンプルの時が写植というのはこの場合いただけない。ここは手書きにして欲しかった。

繰り返す。ノートの取り方は、独学では意外とわからない。こういう時こそ術である。本書が提供するのがまさにそれ。「アタマが良くなる」「合格」というところに大きなお世話感があるものの、謝絶するにはあまりに惜しい知恵がここにはある。

Dan the Memophobia