講談社ビジネス編集部広部様より献本御礼。いつもありがとうございます。

良書。買っても後悔しない決断本。

本書「朝11時までメールは読むな!」は、さらにタイトルを要約すると「決断の技術」。決断の重要性はどのビジネス書にも書いてあるが、「何を何故決断したのか」を書いた本は多くても、「どうやって決断するのか」を書いた本というのはありそうでなかった。

目次
  • はじめに
  • 第1章 正しい決断とは何か?
  • 第2章 「悩むこと」「考えること」をきっちり分けよう
  • 第3章 現状を根本から変える選択をしよう
  • 第4章 否定的な情報も集めよう
  • 第5章 フレームワークをつかって情報を整理しよう
  • 第6章 損得を超えた判断軸で考えよう
  • 第7章 ワーストシナリオを想定しよう
  • 第8章 すばやい決断には「ランダム」「直感」「ルール」の活用を
  • 第9章 正しい評価をするために「決断表」を作ろう
  • 第10章 最重要事項を決めるときは「決断の本質」から考えよう
  • 第11章 朝11時までを決断の時間にしよう
  • 第12章 未来を分類して「継続性のバイアス」を避けよう
  • 第13章 「自分は無知である」と肝に銘じよう
  • 第14章 誰もが「人を評価する際のバイアス」を持っている
  • 第15章 「過去の積み重ね」の上で決断してはいけない
  • 第16章 「先送り=決断しないという決断」もある
  • 第17章 「なぜ」の繰り返しで道具のバイアスを打破しよう
  • おわりに
  • コラム なぜ大企業病にかかるのか
  • コラム スクリプティングとアンラーニング

簡潔で明快な筆致は、1970年代生まれ著者の共通項なのか。著者もそうだが、岡嶋裕史などを見るとほんと感心する。情緒的な団塊の世代と比べると、段階ジュニアたちの論理的なさまは実に痛快である。もちろんどちらにも例外はあるのだが、少なくとも本やblogを見る限りこの傾向ははっきりと見てとれる。

フォーマットは、「議論のルールブック」にも見られる[表題-例題-議論]方式。これは積極的に盗みたい。書くためのフォーマットとしてだけではなく、決断のためのフォーマットとしても使える。

本書に瑕疵があるとしたら、その価格。高すぎるのではなく、わずかに安すぎるのだ。 税込み1,470円は、「Amazonプライス」にわずかに足りない。これにより、購入希望者は、単に「買うか買わないか」という決断だけではなく、買う際に「他のものも買うか、送料を払ってでも買うか」という「買うための決断」も迫られてしまう。決断させるための技術に対する配慮不足といえば言い過ぎだろうか。

そう。決断させるための技術。本書には、そこまで書いていない。続編を期待する次第である。

Dan the Decision Maker