抱腹絶倒。でも使えるはず。

「はず」、と書いたのは、私には英語の発音の悩みがほとんどなかったから。この点に関しては、むしろ英語の発音が苦手な人の方がきちんと判断できるのではないか。とはいえ本書のカタカナ英語の方が、日本で現在流通している「ローマ字ベース」のカタカナ英語より遥かに通じるというのは、英語を教えていた私も保証できる。

本書「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」は、「進化しすぎた脳」の著者でもある現在ハッテス(hottest)な脳科学者が、超苦手な英語を使わざるを得ない環境の中で編み出した英語発音法。

目次 - 講談社BOOK倶楽部:怖いくらい通じるカタカナ英語の法則より
第0章 はじめに
第1章 意識改革編第2章 実践編
2-1 初級編
2-2 応用編掲載例
▼ We had a lot of snow → ウィアダラーラスノウ
▼ Have you been to Seattle? → ハヴュベナセアロウ
▼ That is not what I meant. → ダーツナーッワライメンッ
▼ Give me some medicine. → ギンミスメデスン
▼ Say it again. → セイーラゲイン
第3章 法則編 カタカナ置換“13(+4)の法則”
掲載例
▼ 『iはエで』 business → ベゼネス
▼ 『(母音の間の)Tはラ行で』 activity → アクテヴェレ
▼ 『NTのTは消える』 advantage → アドヴァーネジ
第4章 理論編
第5章 おわりに

本書のカタカナ英語であるが、一言でまとめると「メリケン回帰」である。現在のカタカナ表記ではAmericanは「アメリカン」になるが、これは確かに通じない。しかし「メリケン」は確かに通じる。本書は徹底的に英語、いや米語を「メリケン化」する一冊とも言える。

本書の素晴らしいのは、単に「通じるカタカナ英語」を提示した、「役に立つ」本に留まっていないこと。センサヴヒューマ(sense of humor)に溢れた解説はそれだけで読んでいて面白い。一カ所だけ引用。

P. 86

この応用編として(実際に使う場面が会っては困るのですが)、たとえば

Give me some money. カネくれ

も、なんと発音したらよいかわかりますね。正解は「ギンミスマネ」です。なんだか「君、すまねえ」って感じですね。

あ、スミマセン。ということで気にせず実践編応用コースに進みましょう

あと、著者夫人である池谷香さんのイラストが最高。「ダーツOK」、確かに。CDのナレーションも担当しています。というか、これだけ手伝ってもらったら共著者にすべきじゃないの、裕二センセ!?

苦情、というか改善点を二点ほど。一つは、アクセン(accent)の位置が明示されていないこと。カタカナ英語が秀逸なだけに、この点が残念。たとえば「セキュレレ」(security)なら、「セキュレレ」と表記するだけで有用性は倍になるはず。アクセンの重要性は、ポナンシエイシュン(pronunciation)に勝るとも劣らない。

もう一つは、CD-ROM。ブルーバックスだと8cm CD-ROMなのだけど、スロットローディングのドライブが増えて来た最近の状況だとこれは害でさえある。

MacBook Pro, MacBook, PowerBook G4, iBook G4: スロットローディング方式ディスクドライブのトラブルシューティング
スロットローディング方式ドライブの中には 80 mm の丸いディスクを使用できるものもありますが、80 mm ディスクの使用はサポート対象外であり、その結果生じた損傷にはアップルの製品保証やその他の延長保証制度契約が適用されません。

Macに限らず、例えば最近のカーステレオはスロットローディングが基本。これはもうポッキャス(podcast)に切り替えてほしい。

ギヴィアラィ(Give it a try). アヴィンジョイダラ(I've enjoyed a lot).

Dan the Nullingual

追記: 著者ご本人よりmailあり。献本予定だったのだとか。シュダイヴウェイテッ? (Should I have waited? :-)