長女を身籠ったことを妻に告げられた時点で、まさにそう感じていたオレが来ましたよ。
子供に怒りっぽい自分を変えたい - 黎明日記新しい人間を作り出すという行為は、誰かを殺すのと同じぐらいに取り返しのつかない行為なのに、それをよく考えずにやってしまう人々が多いという事実に驚かされる。例えば、少子高齢化社会の解決策として「老人を殺せばいい」といえば白い目で見られるのに、「子供をたくさん生めばいい」という考え方は広く受け入れられている。世の中の人々はそれほどに幸せな生活を送っているのだろうか。私も大概幸せな方だけれど、それでも「生まれてきてよかった」と思えるまでには至っていない。
実のところ、「生まれて来てよかった」だとか「悪かった」という設問そのものがナンセンスなんだよね。だって生まれちまったんだもん。君もオレも。すでに在る者に対して、いいもわるいもないんだよ。もちろん、局所的に「ここが好き」だとか「ここが嫌い」というのはある。だけど存在そのものに、善悪はない。
もし可能なら過去に遡って、両親の結婚を阻止したいと今でも考えている。大体、子供を生まなかったとしても、両親の結婚は、明らかに間違いだったのだから。
これって良心的に見えて両親的なだけなんだよね。君はいつまでご両親の人生を生きてるの?結婚が間違いかどうかは、君の両親が決める事。どんなひどい親だろうが、これに関しては君には権利はない。だって、それは彼らの結婚で、彼らの人生なのだもの。
少なくとも今の私は生まれてこなかったことを望んでおり、それが将来的に改善されるはっきりとした見込みもないので、次の世代の作らないことこそが、彼らの為になると感じるからだ。
望んで生まれて来た人、手を挙げて(苦笑)。そんな奴はいない。生まれてくる時には、生まれて来たことすら理解できないんだから。「彼らの為になる」? 彼らには、何が彼らの為になって何がそうでないかを時分で決める権利もないってことかい?
なにより、自分の財産を投じて生み育てた子に、「誰が生んでくれと頼んだんだ」と詰め寄られることほど馬鹿馬鹿しいことはない。私がそうしたのだから、私の子もきっとそうするだろう。
馬鹿馬鹿しい?だって君は生まれてきたくなかったんだろ?じゃあ望むところじゃん、子どもに君の正しさを検証してもらえるんだから。殺されればなおよし。[娘達へ業務連絡]そうだよ、君たちをこの世に出した犯人の片割れがここにいるよ。いやだったらいつでもむっころしていいからね。
でも、現実は全く逆の方向に進んでいるんだよなぁ。恋人はどちらかというと子供を欲しがっており、私は彼女に非常に甘いので、今のところ子をもうける可能性の方が高い。
これって彼女のことを気遣っているようでいて、実は彼女を見くびっているってことなんだよね。子どもに関して投じなければならないコストは、女性と男性では比較にならない。子どもに関して彼女より君の方がよく考えていると思ったら、それは錯覚。まぢ頭のねじを確認してもらった方がいい。あるいは括弧がちゃんと閉じているかを確認した方がいい。男は残念ながら、この話題は頭でしか考えられない。彼女達は全身全霊で考えているんだよ。
その彼女が、君を見込んでいるわけだ。こいつはただいい種をくれるだけでなくて、ちゃんと母子の面倒を見てくれる奴なのだと。そこまで見込まれる男は全員じゃない。いわゆる非モテから見れば、君はぜいたくな悩みを抱えている勝ち組。
情緒ぬきにしても、彼女達の時間は短い。そりゃ個人の人生ならオレたちより1割は長い。でも彼女達が母になれる「ウィンドウ」は、君が父になれる「ウィンドウ」よりもずっと短い。男はじじいになってもおやじになれるけど、ばばあがかかあになるのは無茶苦茶難儀。
いつ誰の子どもを産むか、ということに関しては、99.9999%彼女が正しくて彼が間違い。もっともこのことを男が体でわかるようになるのは、親父になってからだけどね。親父になってもわからない奴が後をたたないぐらいの愚か者どもで、男たちはあるのだけれども。
もちろん、彼女たちだって間違えることはある。君やオレの母親たちはその口だろう。しかし間違った場合ですら、彼女達はオレたちほど致命的な間違いは滅多におかさない。君も俺も成人しただろ?
両親にとっての私のような、これ以上ないような最悪の結果を防ぐにはどうすればよいのか。今のうちに別れておくか、あるいは子を育てる方向に強くシフトしてゆくか。判断を迫られるまでに、まだ二三年あるので、そのうちにこの問題をせめて自分の中で解決しておく必要がある。
これは、待たない方がいい。待っていると彼女の方が強硬手段を取るかもしれないよ(笑)
20歳で子どもが出来たら、その子が20歳になった時点で親は40歳。これなら親もまだやり直せる。これが30歳だと、親は50歳。親がやり直すのは厳しい。晩婚化というのはたしかに親になった時点での財力を多少増やすメリットはあるけど、やりなおしを効きにくくするデメリットはそれに勝る。
そしてなにより、子どもというのは自分だけでは絶対に学べないことをホイホイ教えてくれる。子どもを育てるんじゃないんだ。君が育つんだよ、子どもと。
仕事面でも、子どもの存在は大きい。自分の命より大切なものがあると、頭も体もキレが格段によくなる。「やればいいや」が「やんなきゃ」になるというのは、それくらい違う。私自身、子どもがいなければこんな早く億万長者にはならなかったというのは断言しとく。正直、ガキもいないガキどもに負ける気がしないんだよね。
あと、「幸せ」って奴。
そもそも、幸せな瞬間って、「自分」ってどこにいる?うまい飯食ってるとき、セックスしているとき、コード書いてる時、「自分」ってどこにいる?
いないんじゃないかな。
漢方では「そこに体がある。それが病」なんてことを言う。確かに調子がいい時は、臓器がどこにあるかなんて全く考えない。多分「自分」ってのもそう。「そこに自分がある。それが痛」ってとこか
こんなことを書いているオレにしても、実は慢性「生まれて来てすみません」病にかかっている。多分死ぬまで直らない。ちょっと調子が悪くなると、退場方針、もとい帯状疱疹のようにお出ましになりやがる。だから「発作」がない時に、こういうことを書き綴っておきたいわけだ。悪いね。ダシにしちゃって。オレが君のentryを読んじまったのが運のツキってことで。
最後に、これだけは言っておきたい。また「自分」がむくむくと現れる前に。
オレは、親になってからの方が幸せ。
結局それがいいたかっただけかも知れない。
Dan the Father of Two
私からすると、弾さんのような生い立ちの方が「億万長者」になったことよりも、家庭を築き、子を得たことが幸せと仰ることこそ本当に励みになります。