凱旋?それとも都落ち?

【プレスリリース】株式会社はてな、本社を京都に移転、ものづくりの拠点を結集 - はてなプレスリリース - 機能変更、お知らせなど
株式会社はてな(代表取締役:近藤淳也/東京都渋谷区)は2008年4月に本社を 京都に移転し、主な事業であるインターネットサービス開発のための人員を結集、 京都本社をものづくりの拠点とする計画を発表いたします。

その理由には内的要因と外的要因がある。うち内的要因に関しては

はてな本社が京都に移転 「京都を日本のシリコンバレーに」 - ITmedia News
今回、米国での体制が整ったほか、複数の拠点で開発する難しさを解消するため、開発拠点の統一を検討。京都、東京、シリコンバレーの3候補から、開発に集中できる土地として創業の地・京都を選んだ。
はてなと近藤氏、京都に帰る--Hatena Inc.は存続:ニュース - CNET Japan
「いずれは京都が日本のシリコンバレーのような場所となり、インターネット産業の流れを変えることができれば」(近藤氏)

という具合に、はてなのプレスリリースにもあっただけあってどのニュースページにも書いているのだが、外的要因に関しては

はてな、本社を創業地の京都へ移転・米駐在の近藤社長も合流?インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
現在入居している渋谷のオフィスが取り壊されるため、東京に残る10人程度の営業担当者のオフィスは5月以降別の場所に移す。

という具合に日経IT+しか報じていない。ちゃんと取材しましょうよ>他のプレス

引っ越さなきゃいけない理由があって、引っ越したい理由がある。

大事(だいじ|おおごと)は、ニーズとウォンツが一致する時にやるとうまく行くというのは、事例ベースでも体験ベースでも真実だと思う。その意味で、今回の引っ越しは「吉日」だと言ってもよいのではないか。

で、なぜ京都なのか。

[を] はてな本社が京都に移転
たぶん適度に外部と遮断された「開発合宿」的な 集中できる環境を求めているのかも。

というのが一番だろう。この点に関して言えば、東京もシリコンバレーもあまりよい場所とは言えない。両方とも、「試合会場」としては最適だが、工房をおくには賑やかすぎる。もし試合会場に近い方が有利だというのであれば、高校野球は常に大阪か兵庫が優勝ということになる。東京に開発拠点がなければ駄目というのはナンセンスだと私は思う。

それでは、京都はどうか、というと、工房を置く場所としては京都でも賑やかすぎるとは思う。この点に関しては、福岡とか札幌の方がいいかも知れない。特に札幌、というより北海道はjkondoごのみの土地だと思う。日本では滅多に見られない、地平線までまっすぐな道もそこにはある。

しかし、はてなはもはや工房だけでやっていくことが許される会社ではなくなっている。ダイアリーにしろ、ブックマークにしろ、すでに「それがあれば便利」を越えて「それがないと困る」ユーザーを多く抱えている会社でもある。そしてそれらは現時点において東京でホスティングされている。それを考えれば、東京から時間的に離れすぎても行けない。福岡や札幌は、その点において今のはてなが工房をおくには遠すぎる。

攻めと守りのバランスを考えると、京都という選択肢はなかなか優れているのではないだろうか。東京からある程度離れていて、かついざとなったらすぐに行けて、そして東京からでさえ人を呼び寄せるだけの魅力があるといったら、今は京都ぐらいしか思いつかない。

そういうわけなので、今回のはてなの決断を、一ユーザーとして支持する次第である。

一言だけ付け加える。それは、

京都 - jkondoの日記
アメリカでやろうとしていたことが、日本からはできないという事は無いと思っている。

「これからやろう」としていることだけではなく、「すでにやっている」ことも大事にして欲しいということ。Googleは新規事業もばんばんやっているし、会社もがんがん買っているが、彼らの本当の強さは「すでにやっている」検索をしっかり守っていることにこそある。ダイアリーとブックマークをおろそかにしないでほしい。この二つさえしっかり守っていれば、あとは何をしても許される。少なくとも私は一ユーザーとして許す。

今度は京都で遊びましょう。

Dan the User Thereof