yomoyomoさんがWired Visionで紹介していた"Better than Free"ですが、早くも邦訳されたようです。
そのタダよりイイ8つのものとは、以下のとおりとなります(訳語は一部変えました)
- 即時性 (Immediacy)
- 個人化 (Personalization)
- 解釈 (Interpretation)
- 信憑性 (Authenticity)
- アクセスのしやすさ (Accessibility)
- 具体化 (Embodiment)
- 後援 (Patronage)
- 見つけやすさ (Findability)
有料コンテンツを一切含まない本blogから私が少なからぬ収益を上げている理由も、ここに凝縮されているように思い、感じます。
- 即時性 (Immediacy)
販売前の新刊書評などが、これに相当するでしょう。日本の場合、書籍は定価売りなので、即時性に対する価格は購入者からは見えませんが、これは出版社(私に献本)と販売者(アフィリエイト代)という形で支払っています。
- 個人化 (Personalization)
書評はすべてそうですね。404 Blog Not Found:書評blogの本当の売り物で以前述べた通り、読書体験は「無料」で読めてもその体験を購入者が「共有」する際に「有料」となります。
この記事自体が、元記事の個人化ですね:)
- 解釈 (Interpretation)
技術系のentriesがこれに相当するでしょう。これらは解釈そのものを売るわけではありませんが、書き手の解釈能力のデモにはなります。それを見て「解釈」を「発注」する方は少なくないのです。
- 信憑性 (Authenticity)
これまた技術系のentries、そして技術本の書評がそうなるでしょう。ただし、信憑性にも値段が付くのは、書き手にある程度信憑性がついてからになりますし、何に対してどれくらい信憑性があるかはentryごとに異なります。
- アクセスのしやすさ (Accessibility)
その商品がAmazonにしかないのと、本blogからも購入できるのとでは確かにアクセスのしやすさは違います。
- 具体化 (Embodiment)
blogそのものは無料ですが、bloggerがembodyされる機会、例えば講演などは有料です。
- 後援 (Patronage)
こちらに関しては私は受け取るより払う方が多いのですが、それだけによくわかります。五月になれば、今年も世界中の Perl Mongers がわが家にただ寝、ただ飯、ただ遊びに来ます。
- 見つけやすさ (Findability)
これは「アクセスのしやすさ」の前段階。アクセスするにはそもそも「それがそこにある」が認知されなければなりませんが、モノが溢れ返っている現代では、第一関門となるこれこそが「8つのうちの筆頭」かも知れません。
本blogの書評も、これに貢献しているはずです。
なお、私が書評リンクを記事末尾におかず、トップにおいているのは、これに配慮した結果でもあります。クリック率は末尾においた方が高いようですが、しかしファインダビリティはその場合下がってしまいます。本記事のように、他者の記事を紹介する場合にリンクをトップに置き、「続きを読」まなくても「使える」ようにしておくのも同様です。
これはまた、私がIDEA*IDEAなどの紹介サイト感じるイラっの理由でもあります。同サイトのスタイルでは、紹介元のリンクは一番最後にありますが、これは私には「後援不足」に感じられるのです。GIGAZINEは[紹介パラグラフ→紹介元リンク]という体裁をとっていて少し好感度が高いのですが、それでも「続きを読」まないと紹介元リンクが見えないというのはちょっといけずなのではないかとも感じています。
ただし、読者がリンクをクリックする前に記事を読ませるというのは、解釈と信憑性に関してはベターということでもあり、このあたりの案配が、blogの個性となっていくのでしょう。
タダよりイイもの。みなさんはどう応用していますか?
Dan the Better-than-Free Blogger (Hopefully)
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