およそアルファブロガーと呼ばれる人々であれば、似たような体験はいくつもあるだろう。
Life is beautiful: 自分で考える前にググっていませんか?つい先日、興味深い話を聞いた。ある大学の授業で「デジタル・コンテンツ・ビジネス」というテーマで小論文を宿題として書かせたところ、同じような内容の小論文ばかりが集まったという。その原因を調べたところ、「デジタル コンテンツ ビジネス」のキーワードでググると上位に来る私の過去のエントリーの内容がほぼ丸写しにされていたという。
で、あなたがぐぐった結果、本blogに転がっている記事をコピペしたとする。コピペ先はあなたのレポートかも知れないし、あなたのblogかも知れない。すると何が起きるか。
あなたより、私の方が得するのですよ。
コピペ先があなたのblogの場合、これはもういわずもがな。Googleは私のページのランクを上げてくれる。あなたも損はしないが、私はもっと得をする。Write once, pasted everywhere, なんてね。
あなたのレポートの場合はどうか。これまた私が得をする。どこかで見たような言葉や似たような言い回しばかりだったら、当然レポートを読む人は「なんぞこれ」と思い、そしてぐぐるだろう。当たり前だけど、ぐぐれるのは学生だけではない。教える方だってぐぐれるし、そしてたいていの場合彼らの方がずっとぐぐり上手だ。
Life is beautiful: 自分で考える前にググっていませんか?今日のメッセージは「宿題を手っ取り早く終わらせるためにググってコピペするのはかまわないが、あくまで確信犯としてやってほしい」ということ。
私のメッセージは、ちょっと違う。多いにぐぐってくれたまえ。多いにコピペしてくれたまえ。それで得するのは、あなたでなくて私なのだから。ただし、コピペする際にはそれがあなたの言葉ではなく私の言葉であることを明白にしておくこと。そうでないと、私が得をするを通り越して、あなたが損をする。
そうして置かないと、あなたは単なる「まねしんぼ」ではなく、「ぬすっと」呼ばわりされることになる。唐沢俊一をはじめ、それで痛い目にあった人はあまりに多い。
それさえ理解していれば、コピペレポートも多いに結構。誰だって最初は真似から始めるのだし、そもそもこれを書くのに使っている日本語そのものがコピペの集大成で出来てる。しかしコピペばかりしていれば、いつかは不満になる。「コレジャナイ」感が強くなる。その違和感を、綴っていけばいい。そうしてかつては他者の言葉だったそれは、自分の言葉となっていく。
One more thing. 人の言葉を自分の言葉にしたかったら、(cmd|ctrl)-C + (cmd|ctrl)-V よりも、自分で打ち直した方がいい。いわゆる写経って奴だ。コピペはあまりに簡単なので、コピペした本人すら忘れてしまう。覚えたかったら、ある程度筋肉を使うやり方のほうがいい。「メモは手書き」にこだわる人が少なくないのにはわけがある。
というわけで、読者のみなさん、本blogからどんどんコピペしてくださいませ。そうでないと断りを入れていないもの以外は自由です。掲載許可は不要です。ただし、孫引きの際には引用元のポリシーを確認してね!
そして願わくば、余裕があれば、こちらがコピペしたくなるような文章を載せてくださいませ。
blogmaster からのお願いでした。
Dan the Quot(er|ed)
変な日本語だと言って良いほど。なのでコピペしたいとは思えません。