まず各論と総論に話を分ける。
「がくっぽいど」7月末発売 “ニコ厨”漫画家・三浦建太郎さんのイラストで - ITmedia News翌日さっそく三浦さんから連絡があり、がくっぽいどのイラストを快諾してもらえたという。しかも無償で。プロは無償で商品を作ってはならない - E.L.H. Electric Lover Hinagiku
結論:三浦健太郎自重。
各論、すなわちこの件に関しては、id:y_arim に賛成だ。私自身、以前
しかし、総論、すなわち「プロは無償で商品を作ってはならない」となると話は変わってくる。
弁護士が特定の事件に対して無償で弁護を引き受けるのはとんでもないということになる。
「国境なき医師団」のような活動もアウトだろう。
オープンソースにいたっては問題外だというのは言うまでもない。
ありがたいことに、実際はそうなっていない。実際有能で高収益のプロほど、その技能を無償活動に率先して投じているものだ。私から見れば、定価売りしかできないうちはプロとして二流である。
しかしいつお足を頂戴し、いつ手弁当を携えていくのかというのは実に難しい問題でもある。これに比べたら仕事を片付けることが取るに足りない問題に思えるほどだ。いくら請求するかというのがいかに頭が痛い問題かというのは、自営してみればすぐわかる。
「小飼弾のアルファギークに逢ってきた」#7奥:自分がなんでサイボウズ・ラボで仕事してるかというと、一つには安定してるっていうのもありますし、一方で自分の強みを伸ばせる、弱みはほかの人に面倒見てもらえるっていうのがあると思うんです。自分が前の会社で何が嫌だった、向いてないと思ったかって、請求書書くのが嫌だった。
弾:はっはっはっは(笑)。
奥:だって、プログラムの納品は終わっているわけで、プログラマとしては仕事が終わってるわけですよね。だから請求書を書くっていうのは、余計な仕事なんですよ、コード書く側からすると。
弾:それはすごいわかります! これは実は僕もそうで、今でもたまにそういう開発の仕事が来るんですが、やっぱり請求書を書かなきゃいけない。請求書の前にまず見積書を書くのが嫌ですよね、いくらでやるのか。
奥:でもまだ見積書は腕の見せどころがあるじゃないですか。
弾:はい。もう請求書は淡々と回収…。すごい場合とかは、督促もしなければいけないし。
仕事に没頭したかった奥さんが選んだのは、再び雇用されること。私はそちらには進まなかったが、その気持ちは痛いほどわかる。
困ったことに、今回のケースは「公理」から導くのも困難だ。
404 Blog Not Found:プロとアマの違いに関するたった一つの公理相手と自分の利害が対立したとき、
- 自分の利害を優先してよいのがアマチュア
- 相手の利害を優先しなければならないのがプロフェッショナル
一目見た限りにおいて、今回のケースでは利害対立は生じていない。作品を作る方も受け取る方もWin-Winに見えなくはない。
しかし、ズームアウトして状況を見てみれば、「相手」となりうるのは作品の発注者のみでないことも見えてくる。プロの世界において、同業他(社|者)もまた潜在顧客であることはむしろ当然で、そして彼らの立場から見れば、たしかに今回のイラスト無償提供は価格ダンピングに見える。
もちろん売り手には、買い手に応じて値段を変える権利がある。そしてその権利の行使の先には、その結果生じた責任を追うという義務が待ち構えている。
だからこそ難しい。
だれからいくらどうやって受け取るかを決めるのは。
Dan the Open Source PROgrammer
「うちの会社は、そういう料金体制(システム)になっています」が
通用するけど、
個人だと、
「あなたがコストを全部、把握してるわけだから、この仕事
取りたいかどうか、自分で考えてから、見積もってね」とか
言うことに、なってしまいますからね。
次、ある保証など、何もないのに、
「次、やりやすくなるよね〜」とか、言われると
がんばってみたり。