おやまあいつの魔に。

livedoor ニュース - [米リーマン]破産法申請 負債総額は米史上最大64兆円
【ワシントン斉藤信宏】深刻な経営難に陥っていた米証券4位のリーマン・ブラザーズは15日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を裁判所に申請、経営破綻(はたん)した。米メディアによると、リーマンの負債総額は6130億ドル(約64兆3600億円)で米史上最大。一方、米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は同日、株価急落で経営危機に陥った米証券大手メリルリンチを500億ドル(5兆2500億円)相当の株式交換で買収すると発表した。事実上の救済合併となる。

最も驚きなのは、自分がそれほど驚いていないことかも知れない。破綻が年々大型化しているおかげで、「64兆円」とか言われても「ふーん」という感覚になってしまっている。株価や通過が数%単位で乱高下するのもはじめてではないし。

しかし、ですよ。64腸炎、じゃなかった64兆円って、全世界人口一人当たり1万円弱なんですよ。一人あたりGDPがそれより低い国だってまだあるというのに。そうやって考えると、今回の破綻のでかさがわかろうともいうものです。

で、実に素朴な疑問。で、その「一万円」は、誰が貸していたのでしょう?

もちろんLBが私やあなたのところに来て借りていったわけではありません。ごく少数(数人-多くても数万人)から、億円兆円のオーダーだがばっと「借りて」いったわけです。そうやって、ほとんど誰も知らない間に何兆円も借りて、何兆円も踏み倒せてしまえる時代というわけです。

だからといってあなたや私の財布から「一万円」がふっと消滅するわけではない。住宅ローンで買った家が目の前から消滅するわけでもない(人によってはそうなるかも、ですが)。不思議と言えば不思議ですね。誰も知らない間に生まれ、誰も知らない間に死んだ64兆円。実はカネの大部分は、一般人から見ればそういう見えない部分にあります。天文学でいうところのダークマターとかダークエネルギーみたい。ダークマネーと呼びたくなるところです。

このあたりのことも、「弾言」に書かれています。同書的にいうと、この64兆円は、「保存量でないカネ」。カネが保存量だと思っていると64兆円はとんでもない金額ですが、おそらくそうではない。それが「ふーん」の正体なのだととりあえず納得しています。

Dan the Unsurprised