正論だ。
間違っているオバマが勝ち、正しいマケインが負けそうな件 - FIFTH EDITION昨日ね、共和党のマケインのじーさんが、"Now is not the time to fix the blame. It's time to fix the problem,"
「今は犯人捜しをしている時じゃない。問題を解決する時だ」
が、「犯人」が言った正論を受け止められるように出来ていないのよ人間は。
そもそも、今回のBillを蹴ったのはむしろ共和党。
On Off and Beyond: 激動の20年とアメリカの保守いや、まさか$700 billion bailoutが否決されるとは。さすが共和党。自分の党が作ったプランを自ら否決。
これで正論が通じるのなら、人類はとっくに幼年期を終えている。
それに、McCainが正しいことを言っているからといって、Obamaが間違っていることにはならない。以下、今回の件に関するObamaの反応。
For 8 years, we've been told a way to a stronger economy to give huge tax breaks to corporations and wealthiest Americans, and prosperity will somehow trickle down. Now we know the truth. It didn't work.
8年にわたって、我々は「強い経済のために企業および富裕層の税金をカットすれば、それが下にも滴ってくる」と聞かされてきました。真実はどうだったか、もうお分かりですよね。そうは問屋がおろしませんでした。
そう。トリクルダウン理論は嘘。
このあたりは、「弾言」にも書いた。
「弾言」第二章カネpart1よどむカネ
貧富の差がいけないという道徳的な理由以上に問題なのは、一番多くのフローを生み出してくれる20〜50代の人に十分なカネを回っていないこと。経済を活性化するには、所得の再分配が必要になります。意外に思われるかもしれませんが、金持ちはあまりカネを使わないんですよ。金持ちであることの最大の問題は、カネを使わないことです。金持ちの最大の罪はカネを使わないことである
その一方、金持ちが経済成長を牽引していくという考え方は根強く存在しています。サッチャーも鄧 小平も、金持ちが増えれば貧乏人にもカネを落とすだろうと考えていました。ところが、実際にそういう政策をとってみても、思った通りにはならず、金持ちの購買力を増してしまっただけでした。
この部分を直さないと、元のもくあみ。
もっとも、Obamaのplanが正しいとも言い切れない。所得の再分配のための累進課税強化というのもうまく行きにくいからだ。金持ちからもっと取り上げようとしても、今度はフラット化した世界が邪魔をする。
だから、「死んでから取り上げよう」というのが、私が常々言っている社会相続とベーシック・インカムのセット。もちろん「弾言」にも書いている。この部分は是非本で確認していただきたい。
話が少しだけ逸れてしまった。ここで言いたかったのは
- McCainが正論を言ったからといって、Obamaが間違っていることにはならない
- 「間違った口」から発せられた正論ほど、人に受け入れられぬものはない
ということ。合州国のかかえる問題はサブプライムだけじゃない。イラクだってそうだ。今回のパッケージの費用が70兆円と言っているけど、すでにその倍の金額をかの国はイラクでスっている。もちろん金だけじゃない。自国民とイラク人の命もだ。
まず、GOP(共和党のこと)をChapter 11した方が、処理は速いんじゃないか?
Dan the Alien (to U.S.)
トリクルダウン理論が間違っている(いた)ことにはかわりがない。
そしてトリクルダウン理論が間違っているのなら、
金持ちが金持ちであることには、社会的な意味がない。