ちょっと前のニュースだけど、これはひどい。
年間ベストセラー:血液型の「説明書」売れた−−08年 - 毎日jp(毎日新聞)3、4、5位はそれぞれ「B型自分の説明書」「O型自分の説明書」「A型自分の説明書」(いずれもJamais・Jamais著・文芸社)と血液型本が占めた。
血液型と性格に関しての私の立場はすでに
で述べているので繰り返さないが、この一見無害で実は結構危険な迷信が、なぜこの国では迷信になっていないのかということを改めて考えてみた。
血液型占いが当たってしまう一番の理由、それはプラシーボ効果なのではないか。別の言い方をすると、水には利かない伝言も、人になら利いてしまうということだ。
「あなたの性格はこうです」という風に言われた場合、肯定も否定も難しくないが、無視するのは難しい。そう言われたことによって、それを言われる前のあなたとあとのあなたでは何かが変わってしまっている。「傷がついた」という言い方をしてもよい。
血液型で性格が決まるのではなく、「血液型で性格が決まる」という言説を聞かされることで、性格が決まるというわけだ。これならばわかる。
プラシーボの影響を避けるため、新薬の試験では二重盲検法を使う。二重盲検法で最も重要なのは、実験者にも被験者にも事実を伏せておくということであるが、ところが血液型性格判断の実効性を試験するのにこの方法は使えない。なぜならすでに被験者は自分の血液型を知ってしまっているからだ。
裏を返すと、すでにほとんどの人が知っている自分の属性であれば、何にでも「占い」を設定できるということである。生年月日でも字画でもなんでもよい。重要なのは、それを占われる側がすでに知っているということであって、それが何なのかはあまり関係ないのではないか。
そもそも、血液型を知っている必要はどれくらいあるのだろうか。輸血/献血に有利?実際の現場では交差適合試験をするのだから、自分が知っていても実はそれほど役に立たない。たとえABO型やRH型が同じでも不適合は起こりうるし起こるのだ。
そんなわけでどうだろう。いっそ献血可能年齢まで、血液型を本人に教えるのは禁止してしまっては。知ったところで自分はほとんど得をしないし、知らなくても損はほとんどない。損をするのは占い屋だけだ。
Dan the Bloody Blogger
四つやってみて、チェックしてみてください。
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