エリエス・ブック・コンサルティングの古屋様より献本御礼。

内容はいい意味で薄い。塩加減がいいというか。

たとえば「利益の方程式」と比較すると、ずいぶん内容が薄くも感じられるが、わかりやすさがそれを補ってあまりある。

本書「理系アタマのつくり方」は、Logic (論理力)、Abstraction (抽象力)、 Calculation (計算力)、Exprerimentation (実験力)という、「理系の四力」の養成講座。

目次 - 理系アタマのつくり方より
プロローグ
第1章 なぜなぜ坊やになろう! - 論理力1
第2章 風が吹いても桶屋は儲からない - 論理力2
第3章 自分法則を発見しよう - 抽象力1
第4章 パターン分けしてみよう - 抽象力2
第5章 難しい暗算はやめよう - 計算力1
第6章 目安を知ろう - 計算力2
第7章 早食いは儲かる? - 計算力3
第8章 とにかくやってみる - 実験力1
第9章 同じ失敗を繰り返さない - 実験力2
第10章 終わりのない楽しさを味わう - 実験力3
エピローグ
おわりに

正直、ビジネス書を読み慣れている方には歯ごたえがなさすぎるかも知れない。たとえば本書に出てくる「月当たりの売上高」は、勝間版「利益の方程式」のアナログ(類似)なのだが、項目数が少ない代わりに、応用力に欠ける。その他の部分も、論理、抽象、計算、実験に特化した類書ほど濃くはない。

その代わり、本書は抜群にわかりやすい。わかりやすさのみを指標とすれば、本書は私が今まで読んだビジネス書のトップかも知れない。

そのわかりやすさの秘訣が、ダイアログ形式。本書は国分君と中川さんという、生徒と先生のかけあいで話が進んで行く。このダイアログ形式というのは、実はかなり書き手に力量がないと使えない。物事を知っているだけでは書けず、物語を知っていなければならないのだから。

というわけで、本書は普段本を読まない人に最もおすすめ。普段から本を読んでいる人は、かえって莫迦にされたような気がするだろう。しかしさらに読んでいる人なら、そのように書くのがいかに難しいかまでわかる。そんな一冊だ。

Dan the LACEd