ニュースというにはちょっと遅いのだけど....
携帯電話の脳腫瘍リスクを調べる史上最大の調査、中間報告は最悪 : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン), ガジェット情報満載ブログこの調査でイスラエル人研究者たちが発見したのは、携帯電話を使う人は使わない人より脳腫瘍ができる確率が50%も高いこと。Last Call? | Popular Science
Nearly five decades ago, Americans learned that one of their most treasured habits?smoking?was lethal. This year, we could get more scary news, when scientists announce the results from Interphone, the largest-ever study to investigate whether cellphones cause cancer.
神永先生までやはりケータイは危険らしいとおっしゃるので。
結論から言うと、ケータイで脳腫瘍になる確率というのは、このニュースが本当だとしても人口10万人に対して2人前後ということになる。ガンは珍しくないが、脳腫瘍は珍しいのだ。
「脳外科の話」(1999) PP. 70-71あなたは脳腫瘍ですと言われたら、人はどういう反応を示すだろう。もちろん深刻なショックを受けるだろうが、同時ににわかには信じられないと、呆然となるに違いない[...]
あなたは胃がんですと言われた場合の受け止めかたは脳腫瘍とは違うと思う。ショックをうけるのは同じだろうが、やはりそうか、くるべきものが来たか、早く手術してくれ、まだ助かるかもしれない、と前向きである。
この違いはどこから来るかというと、病気の頻度である。厚生省の統計によると、胃がんの死亡率は、人口十万人に対して、年間40.3人、肝がんで25.5人である。一方、脳腫瘍の場合は3.1人とけた違いに少ない。
ただし、この「脳外科の話」は10年前の本でもある。こちらは2006年のデータ
部位別がんの統計情報:[がん情報サービス]年齢別にみた中枢神経系腫瘍(良性腫瘍を含む)の罹患率(りかんりつ)は、男女とも50歳代から増加し、高齢になるほど高くなります。罹患率の男女差は大きくありません。小児(0〜14歳)の死亡率(年齢を調整しない粗率)は、人口100万人に対し男性4.1、女性3.5で、男女ともに小児のがん全体の約20%を占めます。
「100万人に対し」となっているが、これは「10万人に対し」間違いなのは明らか。ということは、微増ということになる。
このサイト、すごい充実していて、もっと詳しい情報も見ることが出来る。中枢神経腫瘍に関しては、こちら。
ここから[年次推移 年齢階級別 積み上げ折れ線グラフ]を選択すると、率ではなく実際の数も見ることができる。男性がおよそ900人、女性がおよそ700人。あわせて1600人ほど。この数字は、日本における殺人事件による被害者数とだいたいおなじぐらいである。
ここから、「ケータイに殺される確率」というのは、論文が正しいと仮定とした場合、殺人事件で命を落とす場合の半分という言い方も出来る。およそ700人。交通事故のおよそ十分の一。
というのが"Don't politic, use data."してみた結果。少なくとも Popular Science の喫煙との比較はあおり過ぎだというのは言える。
とは言っても、それをどう受け止めるかというのは、それとはまた別の問題でもある。クロイツフェルト・ヤコブ病にかかる率は100万人に1人だが、それでも狂牛病でてんやわんやになったのは記憶に新しいところ。しかし、毎年一万人近くが命を落とす自動車より、ケータイの方が普及していることを考えると、社会の受け止め方は「狂牛病的」というより「交通事故的」になるような気がする。
それにしても、なぜかこういう場合のリスクは、相対的な数字、すなわち「何倍」は語られても絶対的な数字、すなわち「何人増える」が上がることは少ない。その方がニュースヴァリューが高まるからだろうか....
Dan the Cellular Phone User Since 1996

国とか世界規模で考えれば、医療費の増加に無視できない影響を与えそうですけどね。
気にするのはそっち方面の人でいいんではないですかねぇ〜