ぱっと見て「あ、そういえば」とも思ったのだけど....

オバマ脳には仏教はない - あんとに庵◆備忘録
アメリカ下院の仏教徒議員(オバマ就任演説における「仏教スルー」を嘆く) - ひじる日々 東京寺男日記 Free Burma! Free Tibet!
どうして、仏教徒だけスルーなの?

スピーチの内容を改めて見てみると、スルーじゃなくて、「まとめ」られたと見なすべきだと思ったので。

問題の箇所は、以下。

404 Blog Not Found:惰訳 - Barack Obama Inauguration Speech in Full
We are a nation of Christians and Muslims, Jews and Hindus - and non-believers.
404 Blog Not Found:惰訳 - Barack Obama Inauguration Speech in Full
我々はキリスト教国であり、イスラム教国であり、ユダヤ教国であり、ヒンズー教国であり、そして無宗教者の国です。

実はここ、最初は「無神論者の国」となっていたのを、「誤訳」という指摘を受けて直したのだけど、non-believers に仏教徒を含めたのではないかというのが私の見方。

上の一文を politically more correct に書き直すと、多分こんな感じになる。

We are a nation of monotheists, polytheists, and atheists.

となるかも知れない。これで信じる神の数が 0, 1, many 全ての場合が含まれることになって漏れがなくなる。しかしこれでは「大衆」に届く言葉にならない。いちいち

We are a nation of people who believe in one and only God, people who believe in many gods, and people who believe in no god.

とやったら長くなりすぎるし、なんと言ってもマジョリティが monotheistic がかの国で Jews, Christians, Muslims を「まとめる」のは強引すぎる。そして、 polytheists というのはさらにマイナーな言葉なので Hindus でまとめて、 atheists の語感の強さを non-believers に置き換えれば、スピーチの内容となる。むしろ私が感じた強引さは、Hindus を多神教徒のまとめとして使ったところにある。"and Animists" ぐらい入れても文章が冗長すぎることはないし、1:many:0 比率が 3:2:1 になってむしろバランスも改善しそうだ。

ここまで調べてちょっとびっくりしたのは、Wikipedia(en)では仏教を polytheism に含めていること。むしろ仏教は atheism なのではないか。仏教には神が出てこないし出てくる必要もない。なにしろ自らが仏になることが目的なんだから。「仏教は心の科学」のように、仏教徒自ら「仏教は宗教にあらず」と言っていることも少なくない。そういった仏教徒からしてみれば、むしろ「n神教」の中に入れられる方が困惑するのではないだろうか。

Dan the Non-Believer