なんとまあ。

IBMの時とは違って、今度はSunの方も首を縦に振っている。

しかし、私の感想は

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本物の光の玉が、たかが水晶の玉に食われたのか!

に近い。IBMの方がよかったなあ。

SunがMySQL ABを買収したのは、去年の2月のこと。

そのSunを、Oracleが買う。

Oracleは、これで商用DBだけではなく、オープンソースDBでもトップということになる。

オープンソースの視点から見て、これがどうかといえば、終わりのない日蝕のはじまりにどうしても見えてしまう。Oracleはすでに Sleepy Cat ごと Berkeley DB を買収しているが、それで Berkeley DB がよくなったという話は聞かない。幸いサポート終了という話も聞かないが、key-value 型のシンプルなDBが再び脚光を浴びている現在、これはむしろ奇異なことだ。

これに対してIBMは、かつての Evil Empire という評判を払拭して、いまやオープンソース界最大の「旦那」となっている。どちらが買った方が顧客にとってよかったかは顧客次第だが、外野から見てどちらがよかったかは、今更私が言うまでもなさそうだ。

もっとも、社風的には Sun はどちらかというと Oracle よりの会社でもある。誇り高いといえば誇り高いし、高飛車といえば高飛車。どっちが「楽」かといえば、こちらだろう。

それにしても、Sunはどこで間違っちまったんだろう。Ticker SymbolをSUNWからJAVAに変えたあたりからだろうか。それとももっとさかのぼって、Sun OS が Solaris になったあたりだろうか。

いずれにせよ、ハードウェア、それもCPUまで開発できる会社が、これでまた一つ減ってしまった。ソフトウェアを書く方からすれば楽と言えば楽だが、退屈そうといえば退屈そうではある。いや、性能の追求がクロック数からコア数に移行しつつある現在、本当に退屈かといえば全然そんなことはないけれど、あたりを見回せばx86しかないことに寂寥感を禁じ得ない。これを書いている MacBook ですらそうなのだから。

盛者必衰はこの業界の常とはいえ、寂しくなったものだ。

Dan the Outsider