このニュースが、はてな村で総スカンを食っている。

asahi.com(朝日新聞社):合言葉は「クラス全員皆勤」 一宮商で2年連続達成 千葉 - 教育
クラス全員、欠席させない??。千葉県立一宮商業高(一宮町)から県立勝浦若潮高(勝浦市新官)に1日付で赴任した鈴木幹男教諭(36)のモットーだ。一宮商で一昨年度担任した3年生、昨年度の1年生と2年続けてクラス全員1年間欠席ゼロを達成。勝浦若潮高でも「学校を休むな」と指導するという。

そのことは想定の範囲内だったのだが、ちょっと以外だったのが以下のニュースとの関連づける人があまりいなかったこと。

日本人の有給消化日数、2年連続で最低の結果 - エクスペディア調査 | ライフ | マイコミジャーナル
日本人の有給休暇の平均支給日数は約15日で、米国に次いで2番目に少ない日数となった。また平均取得日数は約8日で、2008年(実施7カ国)に引き続き調査国中で最低の結果に。

私自身は、超登校拒否児童だったので、教師がなんと言おうと行かないと決めたら行かなかったし、それも中学後半はほとんど登校せず、学校に行ったのは家出のために学割証をもらいに行くときと卒業式ぐらいだったということもあって、申し訳ないことに

休まない、休ませない - 鰤端末鉄野菜 Brittys Wake
まず思い出したのは夫のことだ。うつ病をやみ、数ヶ月の通院加療の後、どうしても耐えがたくなった夫はある日意を決して上司に相談した。うつ病のことを打ち明け、病気休暇を取り、自宅で療養したいといった。少なくともわたしは彼からそう聞いている。上司はいった「なあ、もうちょっと頑張れんか」。

のような、「無理して通った結果がこれだよ」という事例は理解は出来ても共感はしがたいのだけれども、それでも「みんなが来ているからお前も来い」がルールの社会において、「あえて行かない」ことは「しかたなく行く」よりもよほどしんどいことは身をもって知っている。行かない方が行くよりも、逃げる方が留まるよりも強くなくてはならないというのは、強さの無駄づかいもいいところなのではないか。

ところで、休まずに通学することを「皆勤賞」と言う。不思議な言葉である。勤めてもいない学生が、その場でいるだけで皆勤賞とは。それであれば、無給の学生に「有給休暇」を与えても悪くなさそうだ。

「なんとなく」であろうが「病気」であろうが「忌引き」であろうが、現時点において学校は「それなりの理由」があって「やむなく」休むものということになっているが、何日かは「理由抜き」で、当然の権利として「休んでいい」ということにするのである。

asahi.com(朝日新聞社):合言葉は「クラス全員皆勤」 一宮商で2年連続達成 千葉 - 教育
「社会に出ると、少しぐらい体調が悪くても仕事を休めない。学校で休まないことを身につけさせたい」

「いやいや鈴木先生、有給休暇は労働基準法にも定められた当然の権利です」と言っても、鈴木先生も誤解するほどこの権利が経営者よりもむしろ労働者に軽んじられている状況は、やはり学校から変えた方がいいだろう。法律がなんと言おうが、慣習による慣性は大きい。社会人になってからでは間に合わない。有給休暇の取り方も、学校で学ばせたらどうか。これぞ本当のゆとり教育である。

Dan the Lazy