というわけでコメントではなくTBで。

Bingのお試しバージョンが一般公開, さあ使ってみよう
どうでしたか? あなたの独自の実験結果を、コメントで教えてほしいね。

結論から言うと、少なくとも現段階ではGoogleの足下にも及ばない。

検索といえばエゴサーチ。まずは「小飼弾」を引いてみる。

小飼弾@bing

なぜかOvertureは、小飼弾の下に池田信夫を広告しているが、それはさておき、トップとなっている本blogのリンクをよく見て欲しい。「404 Blog Not Found」ではなく「小飼 さん の ブログ」となっている。形態素解析の結果かそのまま分かち書きされて表示されているのは微笑ましいが、これが「ユーザーの期待した検索結果」だろうか。ちなみに「忌野清志郎」で引くと、「忌野 清志郎 Official Website 地味 変」と出てくる。Googleはもちろん「地味変」だけだ。こういうのを小さな親切大きなお世話というのではないだろうか。

Bingのお試しバージョンが一般公開, さあ使ってみよう
Googleと違うのは、画面左にある検索ガイドだ。旅行、画像、ビデオ、地図、ニュース、ショッピングのようにカテゴリー分けされているのも目新しい。

はぁ?真上ではだめなのか?

小飼弾@google

もちろん横にも出せる。bingよりも「機械的」ではあるがその分わかりやすい。

小飼弾@google

そして、こういうことも出来る。

小飼弾@google

しかしより重要なのは、[検索ツールを表示]はあくまでオプションで、これがなくともけっこうまともな結果が表示されていることだ。おかげで「検索ツール」を普段意識する必要はない。私もこの記事のおかげで思い出したぐらいだ。

ASCII.jp:Google負けた?MS新検索サービスBingの「本気度」
マイクロソフトがBingを「検索エンジン」と呼ばず、「次世代検索サービス」「意志決定エンジン(Decision Engine)」と呼ぶのは、ユーザーの期待した検索結果に、Googleよりも早く到達でき、製品の購入や週末の過ごし方、観光、医療機関や治療方法の選択といった「意志決定」にGoogleよりも役立つと考えているからだろう。

意思決定するのは、誰か?ユーザーである。検索エンジンではなくて。こんな小姑じみた検索エンジンで意思決定したい人は、よほどのマゾに違いない。"Do No Evil"をマントラにしたGoogleの高笑いが聞こえてくるようだ。

さらに救いがたいのは、これだ。

また、Googleが検索結果を表示して、ユーザーを他のWebサイトに送り込もうとしているのに対し、Bingは検索結果だけでユーザーの期待が満たせるように工夫されている。

Wolfram|Alphaのように、自前でコンテントを生成するのであればこれは問題はあまりないが、あくまでコンテントを外部に頼る検索エンジンとして、これは超えてはならないラインではないか。それは多少は便利にはなるだろう。しかしそれではコンテントを作っているものはただ乗りではないか。実際simpsons - Bing 動画を見ると、悪いものを見ているようにしか感じられない。

bingの第一印象を一言で言うと、今までのMSNとbaiduの悪いところを足して二で割ったような検索エンジンである。こんなんでGoogleの覇権を切り崩せるなら、とっくにbaiduがそれを果たしているのではないか。

Microsoftが罹った大企業病は、我々が思っていたよりひどいのかも知れない。

Dan the Searcher