違うよ、全然違うよ。

大きな会社と小さな会社のどっちで働くべきか迷っている人へ - GoTheDistance
基本的に「大企業→ベンチャー」と「ベンチャー→大企業」なら前者のほうがやりやすいです。

キャリアパスはベンチャー、というより小さな企業から始めた方がいい。

理由は少なくとも三つある。

「なんでも屋」から「専門家」への転身は楽。逆は真ならず

当たり前ではあるけれど、小さな組織ほど「細胞」がやらねばならぬ仕事の種類は多い。「単細胞」である個人事業主ともなれば、営業から制作から回収まで、すべて自分がやらなければならない。逆に言えば、全ての業務を学ぶ機会があるということだ。

組織が大きくなればなるほど、専門化が進んでいく。自分に任せられる仕事が高度になる代わりに、自分がやらなくてもよい仕事も増えていく。その結果、仕事も楽になるが、仕事内容そのものが変わることはおっくうになっていく。平たく言えば、「つぶしが効かなくなって」いくのである。

生物だって、一個の何でもやる細胞が分化していくのである。その逆がどれほど難しいかはES細胞/iPS細胞の研究を見るまでもない。

「オレが作った」感の大きさ

組織が大きくなればなるほど、出来る仕事の大きさは大きくなる。しかしその仕事に対する自分の貢献というのは感じにくくなる。自分のやった事が、その仕事にどのような影響を与えたのかを説明しにくくなる。

大から小へ移る人にたずねると、これが一番大きな理由のようだが、それだったら最初から小でやればいいじゃんと思わずにはいられない。そういう人のあまりに多くが、そうするにはあまりにつぶしが効かなくなっているのを私はさんざん目にしてきた。大きな組織に、長くいるほどそうである。一番目もあてられないのが、最大の組織でもある元役人。世間で「優秀」と言われている人がいかに娑婆では「片輪」なのかは、天下りを受け入れた組織であればよく知っているのではないか。

人も会社も変わる

当たり前だが、はじめから大企業だった企業はない。そしてはじめからベテランだった人もいない。人も組織も、どちらも変わっていくのである。しかしあまりに当たり前すぎて、人も企業もこのことを忘れがちだ。

あなたが入社しようとしている企業は、3年後に残っているだろうか?

10年後は?

30年後は?

100年後は?

仮に残っているとしても、それが右肩上がりである保証はない。というより現代右肩上がりであるほど、ピークは近いと見るべきであろう。国ですらそうであることは、日本であればよくわかるだろう。

人も変わる。組織も変わる。そして同じ変わるなら、小から大の方が、大から小よりずっと楽なのである。

もちろん、このことには例外も少ないとは言えない。小から大に行けない人も少なくないし、大から小に移って成功した人も少ないとは言えない。しかし難易度で言えば、小さなものを大きく育てるより、大きなものを小さくしていく方がずっと難しい。

日本の大企業が阿呆なのは、にも関わらず新卒採用をしてところだ。だから余計な教育コストがかかるし、それ以上に雇用維持コストもかかる。一定以上の規模を持つ会社は、新卒採用してはいけないよう規制してはどうか。もちろん、国を含めて。少なくとも娑婆を知らない坊ちゃん嬢ちゃんがあさっての方向に権力を振り回すことは減るだろうし、右肩上がりの成長が当然でないことを知った上で入るので、減給や解雇に対する抵抗も減るだろう。

Dan the Boss of His Own