出版社より献本御礼。

まさか築地書館が版権入手していたとは。

しかも、イラストはしりあがり寿!

これこそ、持続社会への鍵。資本主義世界の住民全員必読。

買うのマンドクサイ?それなら→からぽちっと。

本書「怠惰を手に入れる方法」は、「働かざるもの食うべからず」がどれほど間違っていて、NEETがどれほどneatなのかを説いた一冊。

目次
もくじ
はじめに
第1章  人類怠惰計画
第2章  目覚めよ!怠惰
第3章  怠惰の歴史とナマケモノ
第4章  怠惰は地球を救う
第5章  怠惰生活始動
第6章  怠惰の心得
第7章  ※よくあるお問い合わせ
第8章  フルタイム怠惰に向けて
第9章  お役立ち怠惰商品情報
第10章  怠惰を維持するために
第11章  怠惰は健康への道なり
第12章  (著者昼寝につき)閑話休題
第13章  怠惰新人類の夜明け
ふろく   活動グラム表
エッセイ  ナマケモノばんざい(しりあがり寿)

怠惰はキリスト教においては七つの大罪の一つとされている。が、実はもともと八つだった。

七つの大罪 - Wikipedia
七つの大罪は、4世紀のエジプトの修道士エヴァグリオス・ポンティコスの著作に八つの「枢要罪」として現れたのが起源である。八つの枢要罪は厳しさの順序によると「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憂鬱」、「憤怒」、「怠惰」、「虚飾」、「傲慢」である。6世紀後半には、グレゴリウス1世により、八つから現在の七つに改正され、順序も現在の順序に仕上げられた。「虚飾」は「傲慢」に含まれ、「怠惰」と「憂鬱」は一つの大罪となり、「嫉妬」が追加された。

本書にもオリジナルの八枢要罪が登場するが、しかしこのキリスト教的史観こそが唯一の大罪であり、怠惰こそが大善なのだというのが本書の立場である。

と書くと、なんだかカタそうな本だという印象があるが、本書は主張とスタイルが一致した良書であり、そして本書が怠惰のススメである以上、交感神経が刺激され、アドレナリンが放出されるような箇所は皆無である。

「なぜ怠惰か」は本書で改めて確認していただくとして、「どう怠惰」は以下のとおり簡潔にまとめられる。

何はともあれ、まず座ろう
まったり心を解き放とう
限界まで口を開けよう
もう骨折り仕事はやめよう
のんびり幸せ気分で行こう

りぴーと・あふたー・みー、な・ま・け・も・の。

これだけである。

それでは怠けるのが苦手なあなたはどうしたらよいか。特にプログラマーのようにほっとけばいつまでも仕事してそうな人種はどうしたらよいか。それは大丈夫。「怠惰のために労を惜しまない」人々も、本書では「怠惰の味方」として高く評価している。問題は「あいつは怠けているのに」と、自分の流儀に合わぬ人々を罪人扱いすることにある。きみはきみ、ぼくはぼく。これ、怠惰の基本。

それでも納得できないあなたには、ふろくの「活動グラム表」を。ここにはどんな活動がどれだけ「活動グラム」を増減させるのかが載っているのだが、最も活動グラム削減に貢献するのは「神と距離をおく」、なんと-1000活動グラムだ。「昇進」が+500活動グラム、「セックスパーティー」ですら+800活動グラムであることを考えれば、日本人というのはそれだけで「怠惰体質」だと言い切ってもよさそうだ。

しりあがり寿曰く
ナマケて、ナマケて、さらにナマケて
仕事もプライドも家族も夢も希望も全部捨てて、
水戸黄門のテーマが聞こえてきたら、あわてて消して
で、さらにナマケてナマケて
でもって、最後の最後はグーグー寝てるうちに
死んじゃえばいいんだよね。

全くだ。働かざるもの食うべからずという輩こそ餓死してしまえ。

だけど、「働かないオレにも食い物よこせ」とデモるのはそれはそれで活動グラムを増やす行為だということもよろしく。やはりまだまだ怠惰のためには労を惜しめないようだ。本書を読むことも含めて。ちなみに「本書を読む」は-25活動グラム。自己啓発本を一冊読むと+300活動グラムなので、本書を12回読み直す必要がある。というわけでまた読み直すことにしよう....

Dan the Hyperactive Sloth