株式会社日経サイエンス田口社長より、まさか、まさか、まさかの献本御礼。

日経サイエンス 2009.11
あまりに思い入れが多い雑誌なので、紹介が遅れてしまった。雑誌ではあるけれど、書籍並みに「長持ち」する内容がありがたい。
やっぱり、いい。
内容も、そして値段も。
私でも、定期購読を躊躇してきたほど。
本誌日経サイエンスは、世界を代表する科学一般誌Scientific American日本版であり、それゆえ日本を代表する科学一般誌でもある。
目次 - 日経サイエンス 日経サイエンス 2009年11月号より(Permalinkでないのが残念!)今月号の目玉は、なんといっても「天の導くままに 発光生物と半世紀」。昨年のノーベル化学賞を受賞した下村脩博士が長崎の被爆者で、そして勤労動員のため中学校(現代なら高校)を形だけ卒業させられていた上、内申書がないために2年間も浪人する羽目になっていたのだとは。英訳して SciAm の方にも掲載して欲しい。
日経サイエンスは、アメリカに行く前はずっと愛読していた。愛読していたといっても図書館で最新号を読み、そしてバックナンバーを借りていたのだが、「子供の科学」に対して「大人の科学」として欠かせないものだった。大人の科学と言っても一般誌なのでがんばれば読めるし、がんばって読む価値が最も高い雑誌だった。当時はまだ科学朝日も健在で、そちらも読んでいたけどやはり本誌が一番知識欲を満たしてくれた。
その当時と比べても、今の日経サイエンスの品質は下がるどころかむしろ上がっている。当時はホッチキスどめだったのが今では薄くてもきちんと背表紙がある。日本版ならではの内容も当時よりも多い。
にも関わらず、なぜ私は日本に「戻って」も定期購読しなくなったのか。
皮肉にも、アメリカで Scientific American に「味を占めた」からだ。単に面白かっただけではなく、安かったのだ。今でも米国内なら年間購読が$24.97、国外でも$44。日経サイエンスだと、これが15,372円。学割でも一部あたり830円というのは、兵器よりも大きな内外価格差だ。
翻訳の手間暇を考えれば「本家」よりも高いのはいたしかたがないが、それでも他の海外提携誌と比較しても、日経サイエンスの割高感は異様に大きい。オールグラビアのナショナルジオグラフィックの方は書店売りでも1,000円を切っているのに、どうして日本の科学雑誌は割高なのだろう。 SciAm は他の雑誌と変わらないのに。
今月号には「理系政権?の持つ意味」というコラムがある。鳩山由紀夫博士(!)によせる期待を綴ったものだが、科学技術立国を担うのは、何も政府だけではあるまい。メディアもまた大きな役割を担っていたはずである。そのメディアが科学にかんしてこれほどまでにしょぼく、そして本誌のような「まっとうな」雑誌がお高いというのでは「お笑い科学技術立国」とするしかないではないか。
せめてナショジオのように1,000円を切れないか。そして定期購読でワンコインを切るところまで行けないか。「子供の科学」は680円。これくらいが、「一般誌」として一般人が手に取ってくれる値段だと思うのだが。
Dan the Sciphile
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