
こんな、本屋が、欲しかった。
本がもてなしてくれる、本屋が欲しかった。
そんな本屋が、本日オープンします。
その名は松丸本舗。丸善丸の内本店4Fの「本屋内本屋」。プレオープンに招待されたので行ってきた。
プロデュース、いや編集したのは、この方。
松岡正剛。読むという行為そのものを編集できる、ただ一人の編集工学者。
セイゴオちゃんねる「松丸本舗」の広さは215平方メートル、書籍数は約5〜6万冊。各界著名人の蔵書を紹介する「本家」(ほんけ)、シーズンごとにテーマ設定をする「本集」(ほんしゅう)、松岡の「千夜千冊」の世界を関連本も含めて展開する「本殿」など、全11のコーナーが、らせん状に配置される独創的な書棚空間によって表現されます。
本は出版社別とか分類別とかではなく、文脈別に配置。平積みなし、重複ほぼなし(ゼロではない)。基本的に、本屋の本棚ではなく、本読みの本棚。だから、平積みはなくても積み置きはいたるところに。
見ての通り、漫画も「書籍」と一緒。新品だけではなく古書も一緒。
書店とというより書斎に見えるが、立派な本屋。ちゃんとレジもあり、プレオープンにも関わらず普通に買うことができた。
いずれも写真が暗くて申し訳ない。iPhoneのしょぼいカメラではどうしてもこうなってしまう。店内はずっと明るく「なごやか」だ。
松丸本舗は、本というメディアがいかに官能的なものかをあらためて教えてくれる。そう。官能的。見ただけではわからない。こればかりは、実際に足を運び、手にとってもらうしかない。しかし一度そうすればその魅力は本嫌いの人でも感じ取ることができるはずだ。
幸いどころか贅沢なことに、本書は東京駅丸の内北口を出てすぐという、日本の一等地というよりゼロ当地にある。日本一足を運びやすい書店の中に、日本一、いやもしかして世界一快適な書店が出来たのだ。
ネット時代におけるリアル書店のあるべき姿が、ここにある。
まずは自ら体験して欲しい。
そこにある、天国を。
Dan the Bibliomania
でも、買ったのは、ベルクソンの「創造的進化」の英訳版の”Creative Evolution”。松岡正剛さんの推薦する本は買ってません。洋書売り場をぐるぐるめぐりしてました。
近日、注文していたジル・ドゥルーズの「ベルクソンの哲学」の英訳本の”Bergsonism”が八重洲ブックセンターに入荷されたと連絡が入りました。ドゥルーズの「ベルクソンの哲学」は、これで、フランス語の原書、和訳、ドイツ語訳、英訳が揃います。うらやましいだろう。うらやましくもないか。
私は、論語も、岩波文庫(金谷訳)、中公文庫(貝塚訳)、宮崎市定訳(文庫版)、福田晃市訳注(ソフトバンク・クリエーティブ)のほか、英訳(ペンギン)、仏訳(ガリマール)、独訳(レクラム)を所持しています。韓国語の四書も手に入れたいんだけれど、それにはまだまだ時間が必要かもと思っています。
もちろん所有しているだけで、まるっきり使いこなせてはいません。安心してください。私も、当然、凡人の一人です。