風邪がなかなか抜けてくれない。直ったと思いきやぶりかえす。

こういう時こそ、OSの入れ替えや入れ直しにもってこい。なにしろ作業時間で一番長いのは「待ち」であり、最初に方針さえ決めてしまえばあとは考えることはほとんどなく、時々つまずいた時に検索するぐらい。以前からやりたかったMacBook (Unibody) + SSDのクリーンアップとBootCamp入所を行ったのでメモ

方針

  • 120GB SSDはいったんまっさらにした上 Snow Leopard を Clean Install
  • 環境は Copy-on-Write ならぬ Copy-on-Use で、使うときになってから構築/リストア。これでよけいなファイルを抱え込まずにすむ
  • BootCamp には 32GB割当の上、Windows 7 x64をインストール
  • UbuntuはUSB経由でブート可能なので、Triple Boot化は見送り

120GBでデュアルブートというのは、Leopard + Windows Vista ではもったいなさすぎ、 Leopard + Windows XP ではしょぼすぎであったが Snow Leopard + Windows 7 だとちょうどいい感じ。特に Snow Leopard になって非公式ながら NTFS の書き込みも出来るようになって、容量に無駄が出にくくなった。

Boot Camp

実は Snow Leopard DVD 搭載の Boot Camp 3.0 は Windows 7 にも非公式対応しているのだが、「セミプロ」な MacBook 5,1 で64bit版を入れようとすると少し工夫がいる。そのままだと「このBootCampはこのWindowsに対応していないといわれてしまうのだ。

UniBodyなAlで、RAMが4GBまで、FireWire 800ポートとSDカードスロットがない以外はほとんど MacBook Pro 5,3と同じなのに、4GBは32bitでは対応しきれないのにこれじゃあんまりだ、というわけで以下の方法でインストール。

  1. Windows 7 x64をインストール
  2. Snow Leopard DVDを挿入
  3. Start Panel の検索フィールドにcmdと入れた後、shift+ctrl+enterでcmd.exeを管理者権限で起動。User Account Control は当然Yesで
  4. 以下のようにして Boot Camp Installer を起動
    C:\Windows|System32>D:
    D:\>cd "BootCamp\Drivers\Apple"
    D:\BootCamp\Drivers\Apple>msiexec /i BootCamp64.msi
    
  5. あとは今までの Boot Camp どおり

参考:

もしかしたら、我が家の娘たちがサンタクロースにもらった最新の UniBody polycarbonate な MacBook でもこの手は使えるかもしれないがそちらは未検証。ちなみに late 2006 な MacBook 2,1 では、イントーラーDVDそのものが起動不能だった。 Ubuntu 9.10 Desktop AMD64 は問題なくインストールできたのに。

NTFSを読み書きできるようにマウント

希少なSSDの 1/4強を Windows 専用にするのはあまりに惜しい。以下のようにすればNTFSな Boot Camp Volume も読み書きできるようにマウントできる。実に簡単である。

  1. OS X側の/etc/fstabを以下の行を追加
    LABEL=BOOTCAMP none ntfs rw,noatime,noexec,nosuid
    
  2. BOOTCAMPをアンマウントして再マウント。再起動でもよいし、Disk Utilityでやってもよい

今回 BootCamp 対応に踏み切れたのは、Windows 7 もさることながらこのことも大きい。

VMWare Fusion 3

とはいっても、 BootCamp でネイティブに Windows 7 を使う機会は少ないはず。普段は VMWare Fusion 経由で使う予定。仮想ディスクと比べると、サスペンドできないなど利便性が少し減るのであるが、仮想環境をびしばし使うのはiMac 27インチでやればよいのだし。

こちらは特筆すべきことはほとんどない。VMWare FusionはBoot Camp Partitionを見つけるとそれ用の仮想マシンを一個作ってくれるので、あとは他の仮想マシンと同じく割り当てメモリーやCPU数などを微調整してやればいい。あとは Tools のインストールも含めて勝手にやってくれる。

むしろXP/Vistaをアップグレードした後の方が戸惑うかも知れない。手動でToolsをインストールしてもネットワークが無効になったりするので。その場合、Boot Camp Partition対応の仮想マシンフォルダーが~/Library/Application Support/VMWare Fusion以下にあるので、その中の.vmxファイルに

ethernet0.virtualDEV = "e1000"

の一行を入れてやればOK。

とはいえ、アップグレードだと余計なファイルもたくさんできるので、Boot Camp のクリーンインストールの方がおすすめだ。

使用感

多くの証言があるとおり、"MacTel"こと Intel Mac は、素の Windows 環境としても申し分ない。MacBook 5,1 の Windows 7 experience index はこうだった。

win7expi-mb5,1

Geekbenchのスコアは、BootCamp直で2732、VMWare経由で2158。これは Ubuntu Magazine Japan Vol. 2 の p. 48にある結果と照らし合わせると平凡に見えるが、Snow Lepard はなんと 3424 。AMD PHerom II X2-500搭載のデスクトップに匹敵する。ちなみに iMac 27 Core i7 のそれは 9000 近くある。そして代表的なネットブックである Dell Inspiron 12のそれは716である。

こうしてみてみると、 MacBook (Pro)シリーズ、特に13インチは決して高くない。ThinkpadやVAIOなど同様のスペックにすると、差額でWindows 7を買っても釣りが来たりする(特にThinkpadのWindows 7搭載モデルがひどい。メモリー4GB搭載モデルでもプリンストールが32bit版ってどんだけ)。また、Apple Storeをみる限り、メモリーの増設価格などは Dell と同じ。Macが高いというのは、本当に過去の話のようだ。

Dan the Man with Too Many Platforms to Tame