久々の週刊ダイヤモンドの紹介。

一言で言うと、虫食いだらけだけど、その虫食いまで含めて試食してみる価値のある号。

すでに「Appleリテラシー」が高い人は、虫食いを、

そうでない人は「丸かじり」ぶりを味わってみるべし。

まず、虫食いについて。「iPhone3GSのハードディスク容量は」(p.42)ってハードディスクどこだ?ハードディスクが中で回ってたら絶対売れなかったって。"MacPC"ってどこに売ってるんでつか?。

正直、週アスとかを読んでる人か見ると、いかにも「ギョーカイ」に不慣れな人が記事を書いているというのは明らかで、そこだけ見ると「m9(^Д^)プギャー何をいまごろ」と言いたい気持ちもわかる。が、ちょっとまっていただきたい。

その「何をいまさら」な、パソコンとは無縁の人々にまで「なにこれすごい」と注目せざるを得ない製品を、iPod、iPhone、そしてiPadと立て続けに出したことにこそ、20世紀のApple Computerと21世紀のAppleの最大の違いではないか。

だから、内容に虫食いはあっても、iPadが日本で5月10日予約、5月28日発売開始というのはきちんと記事に書いている。紙のメディアであることを考えると、これは結構すごい。そして虫食いがあまりに多くては記事の信憑性が問われるような部分には林信行が取材協力している。P.68-69の年表は、20年来のMacユーザーでも納得が行く出来映え。

西和彦の寄稿もすばらしい。「アップルの最大の功績はタダからカネを取ったこと」。これ、M$はおろかYahooにもGoogleにも出来なかったことだ。フリーからカネを得るというのとは訳が違う。エンドユーザーがきちんとお金を落としてくれるのだから。

Appleが輝くのは何かを加えたときではなく、何かを取り去るとき。iPod+iTunesは音楽からCDを取り去った。iPhoneはタッチパッドからスタイラスを取り去った。そして iPad はネット端末からキーボードを取り去ろうとしている。

西さんの台詞を借りれば、「アップルの最大の功績は、タダどころかマイナスを売り物にしたこと」となるだろう。

これは決していいことばかりではない。利用における苦痛と煩雑さをマイナスしてもらうことには、代金以上の代価もかかるのだから。

トリビア:iPhoneはアクティベイト後であれば、SIMを外しても iPod Touch として使える。Thanks >@KouTMless than a minute ago via HootSuite

これを見て私は改めて愕然とする。人にたずねる前になぜ自分で試さなかったのか、と。これがMacに関する事柄だれば、私は必ず自分でまず試していただろう。iPhoneにおいては、試す気すら起きてなかったのだ。知らない間に「取られてて」いたとしかいいようがない。

正直、本号は、Mac専門誌以上にAppleマンセーなところがある。それがむしろ気になった。ジャーナリストであれば「インターネットが死ぬ日」のような視点も必要ではないか。

アップル宣言」の"the only thing you can't do is ignore them."言葉を、別の意味で噛み締めている。

It's time to think different … about Apple.

Dan the Appled