出版社より献本御礼。
これ、現時点における「親子で読みたい」ベスト。
夏休み前に上梓されたというタイミングもベストだ。
本書「言葉はなぜ生まれたのか」は、表題どおり、この子供でも疑問に思い、大人でも答えられないこの疑問を科学的に解き明かして行く一冊。
目次- 1章 「ことば」は、どこからやってきたのか?
- 2章 息を止められなければ、ことばはしゃべれない―ことばの4条件その1
- 3章 デグーの「単語」―ことばの4条件その2
- 4章 ジュウシマツの「文法」―ことばの4条件その3
- 5章 ハダカデバネズミの「あいさつ」―ことばの4条件その4
- 6章 ヒトは歌うサルだった?ミュラーテナガザルの歌
- 7章 赤ん坊はなぜ泣き続けるのか?ヒトが息を止められる謎
- 終章 ことばは歌からうまれた
まず、絵がすばらしい。これは上のリンクの立ち読みでも確認できる(Flashってのがアレだけど)。読み進めれば、単に絵が素晴らしいのではなく、それが文脈を絶妙に活写したものであることに読者は喜びを覚えずにいられないだろう。
次に、設問がすばらしい。これは一生を賭けて取り組むだけのある、実に偉大なテーマである。
そしてなにより科学的なアプローチが素晴らしい。「なぜ人間だけが言葉を話すようになったのか」を出発点にし、「それでは他の動物の『鳴き声』と人間の『言葉』は何が違うか」を調べ、著者は四つの特徴を分解する。そしてこの四つの特徴を一部持つ動物たちをつぶさに観察することによって、言葉とは何かがだんだん読者の前に姿を現してくる。
すると今まで我々が「息をする」ように当たり前にしていたことが、どれほど「有り難い」ことなのかがわかってくる。言葉の四要件の一つ「息を止められること」一つとっても、ヒトには出来てもサルには出来ない。これを知るだけでも、私には本書を読む価値があった。
短い本であるし、要点をまとめやすい本でもあるので紹介はこれくらいにしておこう。あとは実際に読んで確認して欲しい。そして、感動してほしい。
ヒトがヒトに留まらず人間となった奇跡に。
Dan the Talker
言葉はなぜ生まれたのか
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dankogai
ナポリのカポディモンテ美術館のカポディモンテとは「山の上」位の意味ですが、カポ(上)にもモンテ(山)にも冠詞がついていません。昔のイタリア語は単純だったものと思われます。
ラテン語も、漢文も、表現は含蓄があって、簡潔で、きわめて文語的です。会話の言語と筆記の言語は、昔はずいぶん異なるものだったのでしょう。チベット語も、口語と文語の乖離の大きな言語だそうです。