著者より献本御礼。
「書評」ではなく「紹介」なのは、私自身が本書の取材対象だから。
手前味噌を差し引いても、なかなかの傑作ではないか。
最も真似し難い人々の所行から、最も真似しやすい術をメモり出したという点において。
本書「逆算メモ術」は、タイトル通り、メモ→清書という通常の流れとは逆に、その成果をあげるのに、それぞれのインタビューイーがどうメモを使ったか--あるいは使わなかったかを帰納した一冊。正順のものとしては「図で考えるとすべてまとまる」さえきちんと実践できればあとは充分だと考える私だが、「ふつうの奴らの上を行く」ためには、もう一工夫必要なのだろう。本書がカバーしているのは、まさにそこだ。
目次
- 第1章 超基本、仕事がうまくいく簡単メモ術
- 【メモ1】 会議メモ
- 【メモ2】 議事録メモのコツ&デジカメ議事録
- 【メモ3】 席次メモ
- 【メモ4】 会議に役立つねぎま式メモ
- 【メモ5】 上司を動かす企画書メモ術
- 【メモ6】 TPOを意識したメモ術
- 【メモ7】 自分の成長を早める電話メモ
- 【メモ8】 相手の心をつかむ嗜好メモ
- 【メモ9】 「見える化」で節約メモ術
- 【メモ10】 左が記録、右がTODOのセミナーメモ術
- 第2章 多忙な人が質の高い仕事をするためのメモ術
- 【メモ11】 自作TODOリフィル
- 【メモ12】 自作TODOリフィル2「会話版」
- 【メモ13】 戦略や指針を打ち出す図解メモ「比較」
- 【メモ14】 プロジェクトの進行管理に役立つ図解メモ「線表」
- 【メモ15】 略語メモ術
- 【メモ16】 カンバン方式メモ・ポメラとHayaMemo
- 【メモ17】 メモはそのまま貼りつける&付せんメモ術
- 【メモ18】 モチベーション維持のためのメモ
- 【メモ19】 自己分析付せんメモ術
- 【メモ20】 ノートや名刺はデジタル化してiPhoneで
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- 第3章 アイデアをカタチにするためのメモ術
- 【メモ21】 ノートの上ではすべてが許される・悪口もアイデアの一つ
- 【メモ22】 アイデアノートとイメージノート
- 【メモ23】 現物を貼る
- 【メモ24】 お風呂メモ術
- 【メモ25】 アイデアはとにかく出して、公開する
- 【メモ26】 エバーノートに携帯メールでアイデアを送る
- 【メモ27】 セキュリティを守る「同期しない」エバーノートメモ
- 【メモ28】 ストレス解消もできる「探さないでください」ノートブック
- 【メモ29】 手書きメモ× iPhоne × エバーノートでアナログを即デジタルに
- 【メモ30】 デスクトップ付せんメモ「スティッキーズ」
- 【メモ31】 ブログはデジタル母艦ノートとして使う
- 【メモ32】 デジタルメモはすぐに忘れろ!
- 第4章 相手の心をつかむメモ術
- 【メモ33】 顧客満足のためのメモ術
- 【メモ34】 送受信フォルダをメモ帳と考える
- 【メモ35】 名刺代わりになる図解メモ「コンセプト」
- 【メモ36】 事業内容を説明できる図解メモ「プロセス」
- 【メモ37】 アドリブのようでも準備をしている! 携帯メールメモ
- 【メモ38】 あこがれの人の話し方をものまねしよう
- 【メモ39】 スピーチに役立つマッピングメモ
- 【メモ40】 スピーチ力がつくブログ・ツイッターメモ術
- 【メモ41】 スピーチを成功させるメモ「SDS」
- 【メモ42】 初対面の直後に出すメールのポイント
- 【メモ43】 あこがれの人や有名人と親しくなれるメール
- 【メモ44】 手書きメール&お礼
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本書の中で、私は「メモらない」者として登場する。正直インタビューを受けた時、どう考えても「視聴者は真似しないでください」の代表格である私がいったい何の役にたつのかと訝しんだが、なかなかどうして使いようがあるではないか。まさになんとかとハサミという奴だ。
メモらないメモ術というのが一体なんなのか--そしてもちろんメモるメモ術とはなんなのかも--本書で確認していただければ幸いだ。それが成果につながるのであれば、なおのこと。
Dan the Interviewee of Yours
手帳は、2冊も3冊も持たないで、1冊を有効に使うほうが行動が的確になるような気がします。