オビを書いたので紹介。

「タダより高いものはない」って言うけれど、本当のところなんぼ?
ネットがもたらした自由(free)と無料(free)の真の値段(cost)が、今明らかに。

本書「人間はガジェットではない」(You Are Not a Gadget)は、「フリー」に対する違和感を、現時点において最もエレガントに言語化したもの。「インターネットが死ぬ日」とあわせて読むとなおよい。

目次
第1部 人とは何か
第1章 人の欠落
第2章 自己放棄の黙示録
第3章 ノウアスフィア=みんなの内に潜むトロール
第2部 お金はどうなるのか?
第4章 デジタル小作農の流行
第5章 街は音楽でできている
第6章 果てしなき幸運を手にするため、クラウドの支配者は自由意志を放棄する
第7章 人間的なクラウド経済の可能性
第8章 未来に至る三つの道
第3部 フラットの耐えられない薄さ
第9章 レトロポリス
第10章 デジタルな創造性はフラットな場所を避ける
第11章 総員、膜に敬礼
第4部 ビットを最大限に活用する
第12章 私は反対思考のループ
第13章 意味解析発展のありえたコース
第5部 未来の体液
第14章 安息の地(バシュラール的な幼形成熟に対する熱い想い)

オビも書いたので、長々と感想や持論を述べるのは控えさせていただく。ただ、一カ所だけ引用しておきたい。

P. 159
たしかにパトロンはバッハやミケランジェロを我々に与えてくれた。しかし、ウラジーミル・ナボコフやビートルズ、スタンリー・キューブリックをパトロンが与えてくれるとはとうてい思えない。

難題である。あると。私は信じている。パトロンにおもねることなく創造性を発揮する方法が。しかしそれを述べるのは別の機会にしたい。今はまず思い出して欲しい。

クリエイティブな人々がパトロンのしがらみを解かれ、商業世界に出てゆけるようになったとき、それがどれほどすばらしいことであり、どれほど心洗われることだったのか、を。

Dan the Well-off yet Sharecropped