尻Pの以下のつぶやきを見て入手。

そういえばハープーン動画の市場にあったこれをポチったのだった>Amazon.co.jp: オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力: 百元 籠羊: 本 http://t.co/xyF7Pldless than a minute ago via Tweet Button

很棒!宅属救世界!

いや、まぢで。

本書「オタ中国人の憂鬱」は、大人気ブログ「日中文化交流」と書いてオタ活動と読むを書籍化したもの。ブログがTVならこちらは劇場版といったところか。

オビ by 岡田斗司夫
温家宝首相は嘆く。「孫がウルトラマンばかり見ている。せめて中国製アニメを見てくれ・・・」中国宅(中国人のオタク、の意)たちは熱く語る。「日本は大嫌いだけど、オタク文化は大好き!」「日本には三種の神器がある。それはスクール水着とブルマ、セーラー服だ!」オタクでダメな中国人、数億人に激増中!
目次
★オタ中国人も驚愕するリアルサイズの「ガンダム」
★カットや修正、それでも見たい「新世紀エヴァンゲリオン」
★大好きだけど、振り回されるのもキツイ「涼宮ハルヒの憂鬱」
★日本の学校生活のお約束を中国の若者に刻み込んだ「ときめきメモリアル」
★サザエさんの長寿番組っぷりはオタ中国人の想像の遥か彼方
★念願のオタク聖地「秋葉原行き」、しかし直前で不安になったりも
★「日本鬼子」オタ中国人へ侵攻開始・・・

本書の類書としては「中国動漫新人類」があるが、一番の違いは著者自身がオタか否か。1941年生まれの同書の著者にとって、オタクという現象は「見守る対象」であるが、1980年生まれの本書の著者にとって、それはまさに自身の人生の一部であり、中国で著者をいじめと孤独から救った希望だったのだ。

この著者の逸材っぷりがすごい。

百元 籠羊(ひゃくげん かごひつじ)
1980年東京生まれの日本人。中学から大学まで北京で生活。
中国人の対日感情がどんどん悪化していくなか、
予想もしなかった「日本のオタク文化が好き」な中国人達と遭遇して救われた過去を持つ。
現在、中国における日本のオタク文化の影響やオタク的な交流についての情報を発信するブログを運営中。
  http://blog.livedoor.jp/kashikou/

さらっと書いてあるけど、清華大学卒ですぞ。要するに、中国の将来を担うエリートの卵と肩を並べて学んでたという人。

要するに、中国語ネイティブにしてオタネイティブ。ブログの記事になんであれほど不自然さがないか、これを見ればむしろ当然とも思える。

とはいえ、記事はどうしても元作品とそれに対する宅(そう、オタクも中文ではずばりこれ)たちの反響という形が多くて、まとまりがないといえばまとまりがない。その意味で、本書は実にありがたい劇場版。

一つだけもったないといえば、なんといってもマクロスを割愛しちゃった事。

「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む : 「オタ中国人の憂鬱」こぼれ話 その2
ちなみに、書籍の方で詳しく紹介しているのは 「ガンダム」「エヴァ」「涼宮ハルヒ」「コードギアス」「けいおん!」「ヘタリア」 「北斗の拳」「聖闘士星矢」「スラムダンク」「ときめきメモリアル」「ウルトラマン」 といった作品です。

著者も同記事でそこを補足しているのだけど、なぜ本書に掲載すべきだったかといえば、それがあったら最終章がずっとくっきりはっきりしたから。

だって、日本鬼子ひのもとおにこを食らったオタ中国人って、ミンメイアタックを食らったゼントランじゃん?いや、表紙は小日本こにぽんだし、例えるなら1stでなくてむしろデュアル歌姫のFの方か。主人公の公式設定が偽娘というのも完璧だし…

まあいい。大事なことは、「文化する」こそ正解だということなのだから。百元先生、辛苦了!

弾、另一个宅男