実はそれより欲しいものがある。
404 Blog Not Found:東電が原子力発電所より太陽光発電所を作るべき理由繰り返しになるけど、今欲しいのは電力源。
- 場所をなるべく選ばず
- 簡単に設置できて
- ピーク需要をカバーする
それは、
- 場所をなるべく選ばず
- 簡単に設置できて
- ピーク需要をカバーする
そんなものが、あるのか。
実は存在する。
それは、電気自動車の、バッテリー。
「バッテリー以前に自動車なんかどこにもないよ」、その通り。
去年の終わりまで、は。
昨年12月、これが発売された。
これに搭載されているバッテリー、航続距離で見るとずいぶんと物足りない。200km。うちの二代目プリウスの1/4ではないか。
しかし容量を見ると、まるで別物に見えてくる。
24kWh。
一般家屋設置型の太陽光発電所の定格、すなわち最高出力を6時間にわたって出せる。一年365.2425日をかければ8766kWh。これは2006年の日本人一人あたり電力消費量に匹敵する。ひと一人、いや三人の家庭電力をオール夜間電力化できてしまう。日本の電力需要は、家庭1:産業2ぐらいなので。
日産・リーフ - Wikipedia追浜工場では2010年から年間5万台の量産を計画しており、2012年に稼働開始する米国スマーナ工場では年産15万台、2013年稼働開始する英国サンダーランド工場では年産5万台を予定している[21]。
仮にTOMODACHIのよしみで来年出荷分のLEAFもこちらで引き取ってもらうとする。いや、電池だけでもいいのだけど。来年の夏までに、あわせて20万台ほど。これで480万kWh蓄電できることになる。計画停電が3時間として、120万kW分相当だ。
このLEAFのバッテリーの値段だが、今のところ単体売りはしていないようなので値段は憶測するしかない。150万円というのも見かけたが、仮に上を200万円だとすると、3000億円から4000億円でこれだけ蓄電できることになる。
これが高いか安いか。
すでに確立された蓄電技術と比較してみよう。神流川発電所。今年7月に完成すれば、東京電力最大の揚水発電所になる。最大出力270万kW。最新の原発(ABWR)二機分に相当する。
総工費約5,500億円。お値段もそれなりだ。原発懐疑派に言わせれば、これも原発の原価に含めるべきだというがそれはさておき、1997年に着工して今年完成。水力だけあって場所も選ぶし時間もかかる。
ピークを凌ぐ目的に着目すれば、その半分もの蓄電力が、わずか一年とちょっとで来年の夏には手に入るかも知れないのだ。しかも揚水発電は蓄電損失が3割出るのに対し、こちらはずっと少ない上、なんと普段は乗用車になる(笑)。
十万台で原発一機分オフピーク。
100万台だって夢ではない。プリウスはすでにそれ以上売れたし、その頃にはバッテリのコストパフォーマンスだってずっと上がっているだろう。
昨日twitterで紹介した緊急提言も、これに着目してはいる。
大震災による東日本の電力不足に関する緊急提言 /公益社団法人 化学工学会2−2.蓄電技術 電力供給に余裕のある夜間の電力を用いたピーク電力カットのための蓄電技術としてはナトリウム・硫黄電池に期待したい。現在の生産供給能力から考えて、受注済みのものを優先的に融通してもらうなどの努力により平成23 年夏までに5万kW 程度は可能と考えられる。それ以上の大規模な導入について平成24 年度以降に向けての検討課題である。プラグインハイブリッドなど電池を大量に搭載し、かつガソリン・軽油でも稼働できる自動車が普及すれば民生分野における非常用電力確保に向けての有効な蓄電手段となり得るが、平成23 年夏の段階では現実的ではない。しかし、中・長期的にはそのような次世代自動車の普及は重要であり、促進のための施策を期待したい。
5万kWとは、今年に関しては期待していないも同様の数字であるが、来年に関しては定性的なことしかかいていないので皮算用してみた。少なくとも今年中に「自走ダム」としてLEAFを一台デモ用にあつらえておいてもおいてもよいのではなかろうか。見たところ、充電はできても家庭用に放電する装置まではついていなさそうなので。何なら私も一台買って魔改造してくれる人に供出しようか…我が家のパーキングは機械式立体駐車場なので、プラグインHVやEV不適格と思ってスルーしていたのだが、こうなると俄然魅力的に思えてくる。
もうちょっと先のことだと思ってたが、やろうと思えば今年から可能ではあったのか!
なお、LEAFのバッテリーが比較的安価だとされる理由の一つに、コバルトではなくマンガンの利用もある。このあたりまで含めて、「脱「ひとり勝ち」文明論」に書かれている。比喩抜きで「今最も読んで充電される一冊」である。未読の方は是非。Amazonのお急ぎ便も関東では復活したそうだし。
Dan the Power Hungry
i-MiEV のバッテリーを住宅用蓄電池に活用…シャープがシステム開発
http://response.jp/article/2011/02/22/152215.html