まあ今のところ iPhone by AU は願望であって予定ではないのだけれども…

もし「au版iPhone5」が出たら? ニコ生視聴者のiPhoneユーザー、41.8%が「au版に変更したい」 | ニコニコニュース
既存のソフトバンクのiPhoneユーザーに対し、「iPhone5がKDDIから発売されたら?」と問いかけると、「au版iPhoneに変更したい」が41.8%、「そのままソフトバンクのiPhoneでいい」が24.2%という結果になった。

晴れてAUのユーザーにもなったので現況をちょっと調べてみた。

結論から言うと、

  • AUの方がSoftbankよりつながりやすい、とは限らない
  • WifiのサポートでAUには不安がある
  • WiMAXは高速だが、サービスエリアが狭い

という感じで、乗り換えるまでの魅力があるかどうかは微妙ということになる。

「あれ?Softbankの方が速い?」

右は月島駅6番出口付近でSpeedtest.netで三回づつ測った平均をグラフ化したもの。ただしWiMAXに関しては、iPhoneはテザリングの結果。

なんと3Gに関しては上りも下りもSoftbankの方が速かった。これはかなり意外で、今年の四月に計測したときにはAU>>SBだった。もっとも見ての通り、AUも遅いということはなく、下りは2Mbps出ている。

回線状況は地域や時間帯によってまちまちだけれども、少なくとも私の行動範囲では「AUだからつながる」「Softbankだからつながらない」と言い切れるほど両者に差があるとは感じられない。

「au Wi-Fi使えねえ!」

しかしWiMAXといえど、速度ではWiFiにかなわない。左のグラフは先ほどのグラフにWifiを加えたもの。ただしWifiのみ計測地点は前述の地点の最寄りのWiFiアクセスポイントでフルゲインになった地点。

というわけでWifiが使えるのであればなるべくWifiでというのはキャリアーの都合以上にユーザーの都合でもあるのだが、この点に関してはSoftbankが先行しているようだ。

サービスエリアはさておき、SoftbankのそれはiPhoneもAndroidもサポートしているのに対し、AUのそれはAndroidのみ(Windows Phone IS12Tも未サポート!)で、SoftbankのiPhoneではプロファイルを一度インストールすれば「普通の」Wifiともシームレスに使えるのに対して、AUのそれはウィジェット経由で、そしてこのウィジェットが不安定と来ている。ISW11HTでOSごと二度も落ちるとあってはとても怖くて使えない。

もっともiPhone導入の暁には、Softbankと同じプロファイル形式になって、違いはサービスエリアだけになるのかも知れないけど。

「WiMAX圏外すぎ」

次期iPhoneにWiMAXが搭載される見込みは薄いと私はみているが、それでもAUの場合WiMAXルーターと抱き合わせで売るという戦術が使える。圏内であればWiMAXはADSL代わりになるほど高速なのは前述のとおり。

ところがこのWiMAX、まだまだサービスエリアが狭い。我が家は月島駅から2ブロックという都内中の都内なはずなのだが、それでも玄関先でもうほとんどつながらなくなるし、32Fの室内ではもう完全に圏外。もっともそのあたりの事情はAUも心得ていて、EVOを一週間貸し出したりもしていたのだけれども。

あとWiMAXをオンにすると電池の減りがシャレにならなくなるのは、2011年秋冬モデルでは改善されているのだろうか?

隣の芝生は青い?

iPhoneに関する最大の不満が回線にあることは間違いない。しかしキャリアー非独占化もその特効薬にならなさそうだということも米国の先例は示している。回線強化とWifiスポット拡充以外に、キャリアーの出来ることはないのだろうか?

例えば、マップ。iPhoneに限らずスマートフォンを利用するにあたって欠かせないアプリケーションだが、データをあらかじめスマートフォンに搭載しておくだけで、かなりの通信の節約になるのではないだろうか?もちろんその分のストレージが必要ではあるが、データをあらかじめ積んでいるiPhoneのMapFanでも1.5GB。データ更新をWifiでやるようにすればユーザーはオフラインでも使えるようになるしいいことづくめだと思うのだけど。

スマートフォンの時代におけるキャリアーの役割に、そういった提案をしていくことは含まれないのだろうか?iPhoneが登場したのが2007年、日本でiPhone 3G販売開始されたのがその翌年。もう丸三年になる。キャリアー側も「そろそろ反撃しても」いい頃なのではなかろうか。

Dan the Customer of Both