というわけで早速試してみた。
@dankogai だんさんに聞きたいのですが、OS X MOUNTAIN LIONがどれも目新しさを感じず、これは重要といえるのがなかったのですが、だんさんにとって何か有りましたでしょうか?Siriが将来的に搭載されそうでわくわくしますがw
— no name (@d430) February 16, 2012
結論から言うと、驚きはゼロ。
別にAppleびいきだからというわけではない。Vistaのような驚きは、正直勘弁して欲しかったからだ。
Lionは実に驚きに満ちたOSアップデートだった。いい意味でも悪い意味でも。LeopardからSnow Leopardが主に「中身」のアップデートだったので Lion は「外身」に終始するかと思いきや、中身もだいぶ変わっていた。今まで何の問題もなくコンパイルできていたコードがコンパイルできなくなったり(perlとか)、プロトコルが変わったり(AFPとか)…Lionクラスの「驚き」に備えるのに、一年というのはいささか短すぎる。主なソフトウェアのLion対応が終わったばかりだというのに…
その心配は、ほぼ杞憂だった。基本的に Lion で動くものは Mountain Lion でも動いている。画面共有はどちらの方向にも無問題で動いたし、Mac App Storeの各種アプリはもちろんのこと、FirefoxやChromeといったブラウザーも問題なく使えたし、Haskell Platrformのような大物でも普通にインストーラでインストールできたし、Perl 5.14.2もRuby 1.9.3もPthon 3.2.2 も問題なく(XCode 4.4 DPで)コンパイルできたし、もちろんただスクリプトを動かすだけならXCodeをインストールするまでもなくこれらの言語は標準装備されてるし、まだ動かないのはバージョンチェックが厳しいMacPortsぐらいといったところか。まあしかしMacPortsはLion対応も早かったので、次のDPあたりでもう対応していてもおかしくなさそう。
Dan Kogai - Google+ - 山獅子へのコメントKeita Kamikita - 後々「そういうことか」と判るのかも知れないけれど、今のところオイラには、万端整ったMacOSXが、あちこち足りないiOSに向かって、不便な方に舵を切ったようにしか見えないんだよなぁ
そこを私も一番心配していたので、Appleの言うところの10の新機能は駆け足でチェックして、「万端整った」部分のどこが足りなくなったのかにむしろ注意を払って使ってみたのだけど、ざっと見たかぎり「足りなくなっていた」のは Web共有 (/usr/sbin/httpd
はあるけどPrefからは消えた--Mac App StoreでOS X Serverを買い足せというメッセージ?) と subversion (gitは入ってた) ぐらいだったのでまずは一安心。
しかしそれ以上に驚きというか「驚きの欠如」に驚きだったのが、iCloudの威力。新品のOSを新規インストールしたと思いきや、「日常」がすでにもうそこにある。さっき送ったあのメッセージも、先月とったあの写真も、去年送ったあのメールももうそこにある。このことはiOS 5とLionで経験済みとはいえ、まだDevelopers Previewに過ぎないOSでそうなるのは、すでに人生の半分以上をOSアップデートの苦悩とともに過ごしてきた中年にはありがたい。
林信行が語る“攻め”の新OS:「OS X Mountain Lion」は絶好調なMacをさらに加速させる (1/2) - ITmedia +D PC USERMacの次期OS「OS X Mountain Lion」が、2012年夏ごろに登場する。アップルがOS X Lionで示した新しい方向性に向かって思いっきりアクセルを踏み、一気に他を畳み掛けるようなアップデートだ。
これはいくら林信行にしても贔屓の引き倒しだろう。Mountain Lionのよさは「せめてない」ところなのだから。新規で新奇な機能でユーザーを「攻めず」、非互換性とデータ移行でユーザーを「責めず」。
にも関わらず、競合他者から見たらやはり「攻め」にしか見えないのは、モバイルデバイスとPCとの主従逆転を「攻め」で演出しているのはやはりAppleであり、他が防戦一方だから。
しかしAppleにそれが出来るのは、主も従も自家薬籠中だから。Microsoftはモバイルデバイスを欠き、GoogleはPCを欠いている。Chromeは大飯ぐらいなところを除けば素晴らしいブラウザーだけど、しかしWebブラウジングだけならiPadの方がさらに快適で、PCはやはりPCにしか出来ないことが出来なければ入手するする価値がなくなってしまった。その両者をあわせたよりAppleの時価総額が上回ってしまったのもむしろ当然なのかも知れない。
Windows 8は本当に間に合うのだろうか。Developer Previewの完成度の高さには舌を巻いたけど、Mountain Lion DPの完成度はそれをも上回る。OS自体の完成度の差もさることながら、MobileMeの雪辱が果たされた今、それ以上に重要なクラウド部分の完成度の差がそれに拍車をかける。Chromebook?そんなものもありましったけ。eclipseどころかvimもemacsも動かないPCを買うユーザー層ってどれくらいだろ。ネットブックより少ないのは確実すぎる。
Vistaのツケはでかいなあ…
Dan the OS X User Since Its Beginning
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