いくらなんでも「これじゃ褒め殺しだよ」と思いましたよ。所詮小さなiPad 2じゃないか、と。
”勝負あった!?”、iPad miniが与えるインパクト(本田 雅一) - 個人 - Yahoo!ニュースいわば、”勝負が決まった”と振り返るならここだろう、と言える発表会場だった。アップルがこの劇場でイベントを開催するのは、あの音楽アーティストがアップルの味方についた発表会以来のことである。あるいはアップルは、デジタル音楽プレーヤの勝負が決まった当時を思い起こし、”タブレット市場での勝負を決めに来た”のだろうか。
Apple製品に1日24時間1週間7日1年366日どっぷり漬かってる私でさえ。
@rokuzouhonda、正しいのは貴方でした。
今日から Kindle Fire や Nexus 7 を買う人は、情弱乙という他ない。
情報弱者であると同時に、情感弱者という意味で。
これ、断じて「他が7インチタブレットでうまいことやってるからうちもやろう」という後追い製品ではない。むしろ、初代 iPod nanoや "Back to the Mac" な MacBook Air と同じだ。
これらの製品以前にも、より小型軽量安価の製品は存在したが、それらが出た後は、まるでそれ以前の歴史は「前史」になる。そしてApple自身の製品群もまたclassicとなる。
予兆はあった。
私は iPad 2 を「新しかった」iPad とともに使いつづけてきた。私にとって iPad は理想の「ピロートップ」コンピューター。どちらか一つを必ず充電しておくことで、「枕元にiPadがない状態」がないようにしてきたのだ。触れている時間は、他のどのApple製品より長いはずだ。iPhoneよりもMacよりも。
呆れたことに、Nexus 7入手後もそれは変わらなかった。頭は「Nexus 7でいいじゃん」と言っているのに手はそれを全く受け付けないのだ。
しかしそのことは触れるまでもなく見るだけでわかるように示せる。
Daring Fireball: The iPad MiniI was confused by this at first. Why keep the iPad 2 around? Then the answer hit me: the iPad 2 must have continued to sell well over the last seven months. There can be no other explanation. If it weren’t selling well, Apple would have dropped it from the lineup. But because it is selling well, they’re keeping it in the lineup, because they don’t know why it’s selling well. If it’s only because of the lower price, the iPad Mini might obviate it. But perhaps it’s not that people want the least expensive iPad, but instead that they want the least expensive full-size iPad.
左が、iPad。右が、Nexus 7。どちらもGoogle Chromeで、本blogにアクセスしたところである。確かにピクセル数だけならNexus 7の方が多い。しかし表示されているタブはまるまる一つ分少なく、そして何よりNexus 7の方はスマホ版の方が表示されてしまう。
そしてスマホ版に飛ばされないウェブサイトだと、今度は文字が細かすぎて拡大なしには読めない。
タブレットにとって一番大事なWebブラウジングが、Googleのアプリを利用した場合でさえiPadの足下にも及ばない。これでは「三日で飽きる」のも仕方がないではないか。
Androidの世界にタブレットは存在しない。あるのは3G抜きの大きなAndroid Phonesだけなのだ。
それでは Kindle Fire のいずれかにするか?
I'm sorry. You guys are fired.
だって、iPadはKindle Fireの代わりになるけど、Kindle FireはiPadの代わりにはならないのだもの。
Kindle Booksはもちろん…
EPUBでDRMフリーな書籍も(Gene Mapper)…
カラーコンテンツが多くてe-Inkには不適なニコニコ静画も…
専用端末よりも専門をうまくこなす万能端末、それがiPad。
だから、iPad miniにとって一番重要なのは、Retina Displayでもなくましてや価格でもなく、iPadであること。
で、どうだったか?
iPad 2以上に、iPadだった。iOS6の非サポートにより、今やプロトタイプとなった初代とは比べるまでもなく。
おそらく iPad mini の開発は iPad 3 と同時かそれよりも早く始まっていたはずである。Kindle FireともましてやNexus 7とも関係なく。しかし7.9インチでもなおiPadであるためにこれだけの時間がかかったのだろう。3:4のアスペクトレシオ、10時間を超えるバッテリー寿命。今なおクワッドコアのAndroidさえ足下に及ばないWebブラウジング…それを半分強の面積と、半分弱の重量で達成できるか?
Appleは、見事にそれをやってのけた。同じA5でも、45nmルールではなく32nmルールで作られたCPU、ベゼルからはみ出た指を無視しつつ、ジェスチャーは無視しないタッチスクリーンドライバー。そしてiPhone 5よりも薄いその筐体…
これは、iPadの小型版ではない。iPadの新基準だ。この7.9インチを iPad mini というより、「姉」の9.7インチを iPad classic と呼ぶべきともいうべき、新基準なのだ。
いずれは iPad mini も Retina Display を得るだろう。163ppiというのは偶然ではない。3GSまでのiPhoneの解像度なのだ。ではそれまで待つべきか?それが否であることは iPad 2 が証明している。Retina DisplayなiPadとしては初代である三代目 iPad をディスコンしたのに iPad 2 の方は残したのである。
つまりこれは、 iPad mini Retina Display が出た後も、現行 mini が続くであろうことを示唆している。おそらく値引きもされるだろう。16GB以外のモデルもディスコンになるだろう。しかしそうなってもなお、iPad 2そして初代 iPad mini は iPad に対する基準値であり続けるだろう。
つまり、現iPad miniは後継機種が出てもなお戦える機種でありつつづけるということだ。iPhone 3GSがそうであったように。そしてもちろんiPad 2がそうであるように。
Jony IveThe result is extraordinary iPad. One that will be used in so many places, in so many different ways.
もしあなたが Amazon Kindle Store や Google Play といった特定の電子コンテンツマーケットと心中したいというのであれば、 Kindle Fire や Nexus 7 を入手すればいい。安価だし、下手すると Kobo のようにロハで手に入るようになる可能性すら否定できない。
しかしあなたが本当のタブレットを日々使いたいと思ったら、2012年における答えはiPadしかない。そしてiPad miniは、今までのiPadがついていけなかった場所や用途にまでついていける。「これ一枚」は、これしかない。
あなたの頭はとにかく、あなたの手はそう訴えるはずだ。
Dan the Owner Thereof
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。